復帰初戦の上村愛子「休んだことで少し大人になれた」

今季から復帰するフリースタイルスキーモーグルの上村愛子

　フリースタイルスキー女子モーグルの上村愛子（３２）＝北野建設＝が２０１０～１１年シーズンの休養を経て今季から復帰する。

　１９日に米コロラド州スティームボートスプリングズで行われる国際スキー連盟公認大会が初戦となり「緊張感があって、すごく楽しい」と気持ちを高ぶらせている。

　１８日の練習は第１エアのヘリコプターからターン、第２エアの後方宙返りを１度通して滑った以外、コース途中で止まって動きを確認した。「パワフルさが足りない」と滑りを冷静に分析した。

　１０年バンクーバー五輪は４位にとどまり、４度目の五輪挑戦もメダルに届かなかった。同年３月の大会を最後に休養。心身の疲れを癒やしながら去就について考え、雪上に戻ることを決めた。

　１６歳から国際舞台で戦い、１年以上も戦列を離れた経験はなかった。ブランクの大きさを感じているが、焦りはなく「今できる滑りをしようと思える。休んだことで少し大人になれた」と前向きな充電期間と捉えた。

　今季は下部大会で実績を積み、ワールドカップ復帰を目標に置く。「今はソチ五輪のために頑張るというより、目の前のハードルを一つ一つ越えていく」と、地に足をつけて再出発する。（共同）