琴光喜告白 “解雇回避”約束されていた

[ 2010年11月10日 06:00 ]

 野球賭博で日本相撲協会を解雇された元大関・琴光喜(34=本名・田宮啓司)が、10日発売の文芸春秋12月号で、一連の騒動について胸中を明かした。

 琴光喜は野球賭博問題が発覚した当初、協会の調査に関与を否定。しかし協会が「(正直に)名乗り出れば厳重注意ですませる」と通達したことで、上申書の提出期限前に陸奥親方(元大関・霧島)と確認のため当時の武蔵川理事長(元横綱・三重ノ海)を訪問。その際、理事長から「最後は多数決になるが、根回しして助けてやるから」と“解雇回避”を約束され、関与を認める上申書を提出したとしている。

 しかし処分を決める理事会では、当初うその申告をしていたことに加え、社会的な立場が問題視され厳罰を受けた。琴光喜は、2月の理事選挙で二所ノ関一門に属していながら同一門を出された貴乃花親方(元横綱、本紙評論家)に投票したことを明かした上で「この問題(野球賭博)が出た直後から協会は私と(前)大嶽親方(元関脇・貴闘力)だけは絶対にクビにするつもりだという話が聞こえていた。だから本当のことを言った時点でクビにされると思っていた」と告白している。

 その後、琴光喜は力士としての地位保全を求める仮処分を東京地裁に申請。現在は現役復帰に向け愛知県内でトレーニングを行っているという。

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2010年11月10日のニュース