5年ぶり参戦で“藍シフト”!電車も止めちゃう!

[ 2010年4月27日 06:00 ]

3月のダイキンオーキッド・レディースで、大勢のギャラリーの前でティーショットを放つ宮里藍

 宮里藍(24=サントリー)が出場する「ワールドレディース・チャンピオンシップ・サロンパスカップ」(5月6~9日、茨城GC)に合わせ、つくばエクスプレス(TX)が最寄り駅に快速列車を臨時停車させることになった。宮里が出場するのは05年以来、5年ぶりで警備の増員など多くのギャラリーが詰めかけることを想定し、大会側は“藍ちゃんシフト”を敷いて対応する。

 5年ぶりにワールドレディース・サロンパスカップに参戦する宮里が電車を“止めた”。決勝ラウンドの行われる5月8、9日にコースから車で5分のみらい平駅にTXが快速列車を臨時停車させるもので、午前の下り快速5本、午後の上り快速4本が対象。通常各駅停車なら秋葉原から45分かかるところを、37分での移動が可能となる。
 昨年の決勝ラウンドで午後の上りの快速が臨時停車したことはあったが、今回は通常なら客足の鈍い早朝にも対応。宮里人気で多くのギャラリーが訪れることが予想される中、主催者側はTXの協力を得て異例の態勢を整えた。
 宮里は久々の出場に加えて、今季は米ツアーで開幕2連勝と絶好調。しかも、世界ランク1位のオチョアが引退を表明し、今季の賞金女王への期待も大きい。注目度はこれまで以上とあって、大会関係者によれば、宮里の集客力を見越して最低でも4日間で昨年より2000人多い2万8000人の来場を予想。そのため、列車だけでなくさまざまな“藍ちゃんシフト”を敷くことを決めた。
 みらい平駅とコースを往復するギャラリーバスの運行本数は前年に比べて1・5倍増。警備員数も1・5倍増。通常の3日間大会では400~500人の警備員を配備しており、今回は700人近くになるとみられる。さらにコース内の仮設トイレは2倍。表彰式も行う最終18番の観戦スタンドはグリーン上を見やすいように改良する。
 また、メディアに対しても宮里組には取材陣が集中しすぎないようロープ内の人数を制限する徹底ぶり。ギャラリー用に臨時駐車場も新設したが、数に限りがあるため、関係者はトラブルが起きないよう「なるべく公共交通機関を利用してください」と訴えた。
 久光製薬とスポンサー契約する宮里は今大会はホステスプロでもある。東京よみうりCCで開催されていた04年には7位、05年には4位と好成績を収めているが、メジャーに昇格してからは初参戦。「初めてのコースなのでイメージがないですけど、ホステスプロでもありますし、それにふさわしい活躍ができるように頑張りたい。今年は開幕2連勝という結果を残して臨めるのでうれしい」と意気込んでいる。フィーバーに備えての対応は整った。あとは宮里がゴルフで期待に応えるだけだ。

 <群を抜く藍人気>女子ゴルフを引っ張る宮里の人気は群を抜いている。3月の地元・沖縄での開幕戦ダイキンオーキッド・レディースに3年ぶりに出場したが、3日間で6621人、7803人、1万1586人の計2万6010人を集めた。出場しなかった昨年は3194人、4520人、8400人の計1万6114人。ギャラリーは実に9886人、61・4%も増えた。なお、初日は日本女子ゴルフ協会の速報サイトが一時パンク状態になった。

 ◆臨時便アラカルト
 ★遼君バス 男子ゴルフの石川遼のプロデビュー戦となった08年4月の東建ホームメイトカップにファンが殺到。それまで桑名駅発東建多度CC行きの路線バスはなかったが、急きょ運行することになった。
 ★雄星電車 プロ野球西武の期待の新人、雄星投手の需要を見込み、西武鉄道が今年3月のダイヤ改正で西武ドームでの試合開催日に西武球場前駅発の臨時電車を試合終了から1時間、池袋行きの直通急行を4本運転することを決めた。
 ★サポーター貸し切り新幹線 昨年7月にJリーグ浦和のサポーターが新幹線を大宮から山形まで往復で貸し切り、山形戦の応援ツアーを実施。約400人が参加した。過去には大宮から新潟までの新幹線の貸し切りなども行っている。

 ▼つくばエクスプレス 東京・秋葉原―茨城・つくば間58・3キロを最速45分で結ぶ鉄道路線。第3セクターの「首都圏新都市鉄道」が運営し、05年8月24日に開業。快速、区間快速、普通の3種類が走り、最高運転速度130キロ。駅は20駅。

 <世界ランクは5位のまま>女子ゴルフの26日付最新世界ランキングが発表され、宮里藍は前週と変わらず日本人トップの5位だった。服部真夕が69位から51位に、藤本麻子が106位から78位に大きく上げた。横峯さくらは16位、有村智恵は17位、諸見里しのぶは20位。1位のロレーナ・オチョア(メキシコ)ら上位に変動はない。

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2010年4月27日のニュース