重圧をはねのけた高橋、完成度は「55%」 

[ 2009年11月22日 14:35 ]

男子フリーの演技終了後、笑顔を見せる高橋大輔

 重圧をはねのけ、高橋が五輪に向けた一つのハードルと位置づけていたファイナル進出を決めた。「ほっとした。復帰3戦目で着実に上がってきている」。自然と安堵の笑みが広がった。

 フリーはフェデリコ・フェリーニ監督の名作映画「道」の大道芸人を情感豊かに演じた。「終始表情を作ることができた。ジャッジも観客もアピールに反応してくれた」。表現力を5項目で評価する演技点は、持ち味のスケート技術など4項目で高得点の8点台を並べてトップ。氷上で感じた手応えを裏付けた。
 技術面に課題を残した。ジャンプは果敢に挑戦した4回転が3回転になり、後半も小さなミスが続いた。完成度の自己採点は、4位だった2週間前のNHK杯の「50パーセント」から「55パーセント」に微増したが、けがをする前の同じ時期なら「もう少し良かったはず」と、冷静に自身を見つめる。
 「点数が出る見込みは今回感じた。あとは練習次第ですね」と高橋。優勝には届かなかったが、今回はファイナルの切符を手に入れたことの方が大きい。長光歌子コーチは「(次戦は)結果よりも経験を踏む場所。日本開催で重圧もあるだろうし、その中で戦って強くなってほしい」と期待を寄せた。(共同)

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2009年11月22日のニュース