疲れていたイシンバエワ「観客のために」世界新挑戦

[ 2009年9月13日 08:50 ]

女子棒高跳びで優勝し、観客に向かって投げキスをするイシンバエワ

 【世界ファイナル】4メートル70で優勝を決めた後の6度の跳躍は「観客のため」という。シーズン終盤の疲れた体にむち打って、女子棒高跳びの27歳、イシンバエワは自身の世界記録を1センチ超える高さにも挑戦するサービスぶりだった。

 普段はパスする4メートル60から慎重に跳び始めたのは「疲れがたまっていたから」という。最初の試技で失敗すると2回目以降はパスし、4メートル70を1回で決めた。体が浮き上がらず調子の悪さは明らかだが、ほかが脱落すると次に4メートル80を選んだ。「ファンを喜ばせることがしたかった」。3回目で辛くもクリアし、さらに世界記録に挑んだ。
 3連覇を狙った世界選手権でまさかの「記録なし」に終わったが、約2週間後に5メートル06の世界記録を樹立した。「自信過剰になっていた」と謙虚に反省した第一人者の時代は、来季も続きそうだ。(共同)

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2009年9月13日のニュース