川岸良兼の次女が父子V!最強DNA伝説始まる

[ 2009年8月9日 06:00 ]

男子個人の部を制した麗澤・石毛巧(右)と女子個人の部を制した川岸良兼氏の次女、横浜英和女学院・川岸史果

 中学女子は、プロゴルファー川岸良兼(42)の次女・史果(ふみか=神奈川・横浜英和女学院3年)が70で回り、通算1アンダーで初優勝を飾った。スポニチ主催文部科学大臣杯争奪平成21年度全国高等学校ゴルフ選手権第53回個人の部、全国中学校ゴルフ選手権第53回個人の部最終日は8日、群馬県安中市の高校男子=レーサムゴルフ&スパリゾート(7021ヤード、パー72)、中学男子=ローズベイカントリークラブ(6573ヤード、パー72)高校・中学女子=同(6273ヤード、パー72)で行われた。初日が落雷によりサスペンデッドとなったため18ホールに短縮された高校男子は、70で並んだ8人によるプレーオフを小野田享也(静岡・クラーク浜松3年)が制した。高校女子は福田真未(福岡・沖学園2年)が通算5アンダー、中学男子は石毛巧(千葉・麗沢3年)が通算8アンダーで優勝した。

 父は国内男子ツアー6勝の川岸良兼、母は84年に全国高校ゴルフで川岸良兼とともに個人で優勝を果たした女子プロの喜多麻子。プロゴルファーのDNAを受け継ぐ史果は70で回って逆転優勝を果たした。
 「全国大会で初めて優勝できたのはうれしい。でも、はっきり言ってまぐれ」
 首位と3打差3位でスタート。インから出て、前半は10番から16番までパーと我慢のゴルフが続いたが、17番でようやくバーディー。だが「このままでは首位に追いつけないので後半は責めようと思った」と、アウトでは刻むゴルフから攻めるゴルフに方向転換。キャリー250ヤードというプロ顔負けのパワーで飛距離を稼ぎ、後半は4バーディー、3ボギー。出入りの激しいゴルフとなったが「攻めた分だけボギーも増えたが、それ以上にバーディーが取れたので結局は良かった」と2位の鬼頭に2打差をつけて優勝した。
 “川岸良兼の娘”ということもあり、これまでは常に周囲から注目されてきた。しかし「重圧は確かにあるけど気にしないようにしている」と強い精神力で目の前の一打に集中した。そんな娘の奮闘に、自身も中学時代にこの大会を制した父・良兼は「おめでとうと言いたいが、ゴルフの世界はそんなに甘いもんじゃない」と、将来を見据えるからこそ厳しい言葉を投げかけた。
 「姉(長女・紘子=日大高2年)のついででゴルフを始めた」(母・麻子)という史果だが、小学5年から毎週末、プロコーチの井上透氏のもとへ出向いて厳しいレッスンを受けるなど、今や生活はゴルフ中心。「将来はプロを目指す」という14歳の挑戦は、まだ始まったばかりだ。(鈴木 悟)

 ◆川岸 史果(かわぎし・ふみか)1994年10月13日、東京都生まれの14歳。幼少期に横浜市に引っ越し、小学5年から姉の影響でゴルフを始める。中学1年だった07年関東中学校選手権春季大会で優勝。今年は09年ウインタージュニアチャンピオンシップ12~14歳女子の部で優勝。1メートル66。両親はともにプロゴルファーで父・良兼は日本プロツアー通算6勝。母・麻子は91年日本女子プロ選手権23位。姉・紘子は日大高ゴルフ部2年。

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2009年8月9日のニュース