朝青龍の怒りも効果なく…日馬富士に春は来るのか

[ 2009年1月14日 20:54 ]

日馬富士は銀色のまわしを黒に変えたが…

 【大相撲初場所4日目】今場所から新調した銀色のまわしを、先場所までの黒色に変えた。「気分を変えてまわしも変えたのにね。情けない」。自嘲気味に笑みすら浮かべる日馬富士の姿が逆に痛々しい。

 わらにもすがる思いも通じず、新大関としては昭和以降初の初日から4連敗。不名誉な記録に「何にも言えない」とつぶやく。上体だけで突っ込んだ立ち合いから、稀勢の里の左おっつけにあっさり前に落ちた。内容は日に日に悪くなっており「体が縛られているね。こんなの初めて。どうしちゃったんだろうね」と何度も首をひねった。
 新大関の2002年初場所で初日から11連勝し、初優勝した元大関の栃東親方は「周りの見る目が一気に変わり、緊張感は間違いなく高まる。でも挑戦する気持ちで戦うことは変わらない」と話す。ただ栃東親方は昇進前にケガに苦しみ、逆境を乗り越えて大関になった。ふがいない上位陣に助けられ、難なく大関に上がった日馬富士にこのピンチをはね返す精神力はあるだろうか。
 進退を懸けて場所に臨んだ兄貴分の朝青龍も3日目の夜に電話を入れた。「ガッツとかハングリー精神がない。人のことを言ってる場合じゃないけど、相当怒ったよ」と言う。休場を心配する質問に「ケガをしてるわけじゃない。もちろん取ります」と日馬富士。力士になって初の大きな試練が訪れた。

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2009年1月14日のニュース