安馬 注目の新しこ名は26日発表

[ 2008年11月26日 06:00 ]

梅ヶ枝餅を頬張る安馬

 大相撲の関脇・安馬(24=伊勢ケ浜部屋)の大関昇進が、26日、福岡市内で開かれる初場所番付編成会議と理事会で正式に決まる。外国出身力士としては7人目の大関となるが、昇進を機に改名する注目の「新しこ名」は、昇進当日まで伏せられた。22日の改名宣言からさまざまな「候補」が挙がる新しこ名。ここにきて部屋の先輩横綱・照国の「照」を使う案も予想されているが、果たして結論は?

 午前11時半、安馬の新しこ名披露を期待した報道陣の前で、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)が突然の“延期”を申し出た。前日にはこの日の正式発表を示唆していたが、大関昇進が決まる26日に変更。「大関にもなっていないのに、先に発表するのもおかしいので」と説明した。

 師匠が改名を示唆したのは、安馬が九州場所で12勝目を挙げた22日だった。以前、「安治川」を名乗っていた師匠は昨年11月30日、年寄名跡「伊勢ケ浜」を取得。その際、しこ名が浸透している安馬、安美錦、安壮富士の関取をのぞく全力士のしこ名から、安っぽい感じがするとの理由で、安治川からとった「安」の字を外していた。

 そのため、大関昇進を機に安馬の改名を決断。当初は師匠のしこ名である「旭富士」や「旭」1字をとった「旭馬(あま)」のほかに、伊勢ケ浜部屋の先輩大関「清国」なども噂された。だが、「清国」は師匠が否定。そして、24日には「旭」の可能性も否定した。

 すでに新しこ名は安馬との話し合いで決まり、来日中の母ミャグマルスレンさんにも経緯を説明したという。新しこ名については師弟ともに詳しいことには触れず、部屋関係者も口が重いが、ある後援会関係者は「部屋の歴史と伝統を受け継ぎ、横綱を目指すイメージを受けた」と説明。当初、しこ名のイメージを「太陽」と話していたこともあり、伊勢ケ浜部屋が生んだ唯一の横綱・照国が浮上した。

 さらに、立浪一門の関係者が、師匠のしこ名にある「富士」が候補に入っていると証言しており、「照」と「富士」を合わせて「照ノ富士」、さらには安馬の馬から「照馬」などが想像される。いずれにしても、すべて予想の域を出ないが、果たして新しこ名は何に決まったのか。正式発表が待たれるところだ。

 ≪口上はシンプルなものに≫昇進伝達式での安馬の口上は「精進」などが入ったシンプルなものになりそうだ。文言は安馬自身とおかみさんが考えたものを参考にしてまとめられたもので、安馬は前夜から繰り返し練習しているという。最近は四字熟語などを入れるケースが目立つが、伊勢ケ浜親方は「あまり本人に意味が分からないのも入れても…」と否定した。

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2008年11月26日のニュース