遼くん 国内プロ初戦で首位デビュー

[ 2008年3月30日 06:00 ]

大勢のギャラリーが見守る中、国内プロデビュー戦を首位でスタートした石川遼

 高校生プロの石川遼(16=パナソニック)が、国内のプロデビュー戦で初日トップの好スタートを切った。G―ONEオープン(茨城・ワイルドダックCC=パー71)に出場し、前半からドライバーの不調に苦しんだが、切れのいいアイアンと好調なアプローチでバーディーを重ねて4アンダー、67とスコアをまとめた。プロ競技初の首位で迎える30日の最終日は、昨年のマンシングウェアKSB以来の2勝目を狙う。石川の他に谷原秀人(29)ら5人がトップに並んでいる。

 通算2アンダーで15番を終えた石川は、グリーン脇に設置されていた順位ボードに視線を向けた。その時点でトップは5アンダー。「よし、絶対にあと2つ伸ばして最終組に近いところにいこう」。胸に秘めた闘志に火をつけた。
 直後の16番ではSWのアプローチを4メートルに乗せてバーディー。続く17番では、昨年12月と3月に指導を受けたジャンボ尾崎直伝のアプローチショットがさえた。ピンまで残り39ヤードをSWで低く打ち出す。ボールは勢いよく飛び出したが、急激にスピンがかかって1・5メートルにピタリと寄り、狙い通りに連続バーディーを奪う。「以前だったら2つバーディーを取ろうと意識したら気合が空回りしてバタバタになるけど、きょうは気合で取れました」。はにかみながら振り返る笑顔に自信と手応えがあふれた。
 プロデビュー戦に懸ける意気込みはウエアにも表れていた。勝負カラーの赤いズボンをはき、靴とサンバイザーも赤いポイントが入ったものを着用。「初日が大事だと思ったので、赤いものを着ました。あしたは青。青でもいいスコアを出せるところを見せたい」と笑顔で話した。
 前日のプロアマ戦は池ポチャ4発の78と散々な内容だった。「急にショットが悪くなってきのうの夜は本当に不安でした」と振り返る。しかし、スタート前に父・勝美さんから「ショットの時に右ひざが外に逃げるから注意しなさい」とアドバイスされて修正。パットも力が入って硬くなる癖をハーフターンで気づき、すぐに直してスコアメークにつなげた。
 最終日はプロ初体験の首位で迎える。「優勝を意識し、優勝するという気持ちでプレーしたい」と甘いマスクを引き締めていた。

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2008年3月30日のニュース