ブロッコリー 国の“推し野菜”に ジャガイモ以来52年ぶり「指定野菜」に登録追加
農林水産省は4月からブロッコリーを国民の食生活に欠かせない「指定野菜」に登録した。追加は1974年のジャガイモ以来52年ぶり。高い栄養成分で「万能野菜」と呼ばれるブロッコリーが国の“推し野菜”に昇格し、安定供給が図られるようになる。
指定野菜は1966年に施行された野菜生産出荷安定法に定められたもので、国民の消費生活で極端に少なくなると困る品目。他にキャベツ、キュウリ、ニンジンなど14品目ある。産地の農業協同組合(JA)など出荷団体が、国が定める需給ガイドラインに沿って供給計画を作っている。これに今月からブロッコリーが加わった。
農水省によると、原産は地中海周辺。国内では1970年代から食卓に並ぶようになった。90年代に入ると「がん予防に効果が期待される」として人気となり生産が急増。90年の1人当たりの購入数量は540グラムだったが、2022年には1619グラムと約3倍にまで膨れ上がった。
ブロッコリーには茎から緑色のつぼみにかけて、栄養素がぎっしり詰まっている。ビタミンC、ビタミンK、タンパク質、葉酸、鉄分などとにかく豊富。その量も半端ではなく、管理栄養士の浅野まみこ氏は「タンパク質はニンジンの約7倍、ビタミンCもレモンの1・4倍含まれている」と説明した。また、浅野氏は「最近の筋トレブームも生産量アップに貢献している」と指摘する。タンパク質、ビタミン類、鉄などのミネラル成分は筋肉や血液作りに効果を発揮する。都内在住のボディービルダーが「周囲はほぼ全員がブロッコリーを食べている」と話すほどだ。
北海道、愛知県、埼玉県の順で生産量が多く、埼玉県深谷市では生産面積を拡大し、雇用を増やしている農家もある。一方、昨年の収穫が厳しい残暑で1カ月遅れるなど天候次第では供給への不安も残る。ただ、指定野菜になれば、価格が著しく下落した場合は補助金を受け取れるなど、これまで以上に支援も充実する。農水省は「産地で指定野菜の取り組みを活用し、安定供給につなげてほしい」としている。
〇…食卓でもおなじみとなったブロッコリー。ゆでてサラダなどにするのが定番だが、ゆですぎると栄養成分が減ってしまう場合もある。浅野氏は「サッとゆでて、だしをつけておひたしにすると栄養バランスも保てます」とお勧めした。炒めたり、揚げても高い栄養成分をほとんど損なわず、冷凍保存も可能。「万能野菜と呼ばれるのも当然で、今後も末永く食卓を彩るのではないでしょうか」と話した。











