上野動物園、双子パンダ最終観覧日 “シャオレイロス”のファン「同じ空気吸いたい」涙のお別れ
中国に返還される上野動物園(東京都台東区)の双子のジャイアントパンダ、雄シャオシャオと雌レイレイ=いずれも4歳=の最終観覧日となった25日、大勢のファンが同園を訪れ、別れを惜しんだ。観覧は事前抽選制で、14日から12日間で31万5000人の申し込みがあり、最終日(4400人)の申し込みは倍率24・6倍に上った。来園者は「ありがとう」などと声をかけ、数分間の観覧時間を楽しんだ。
午前9時半の開園前から長蛇の列ができた上野動物園。パンダグッズを身に着けた人や、感謝のメッセージをつづったうちわを手にした男性、パンダのぬいぐるみを抱えた人などが大勢詰めかけた。
シャオシャオとレイレイはそれぞれの展示室に分かれ、ファンとの最後の時間を過ごした。レイレイは笹を一心不乱に食べ、寝ている場面もあった。シャオシャオは木に登って元気な姿で“ファンサービス”するなど、双子で対照的な姿を見せた。観覧時間は1人1分程度。名残惜しそうに「バイバイ」とシャオシャオに手を振る子供や、観覧後に涙を流す家族もいた。
2頭のいる「パンダのもり」のすぐそばにも、「少しでも近くにいたい」という思いで多くのファンが集まった。近くに住んでいるという40代の女性は最終観覧日の抽選に外れたが、「同じ空気を吸いたい」とパンダ通じて知り合った友人たちと来園。姉シャンシャンの頃から約8年間、毎週同園に通っているといい「どうしていいかわかりません。ロスです」と寂しさを口にした。
三重県から親子で訪れたという笠井さんは、修学旅行で見た時からパンダのファン。母と観覧を終え、涙ながらに「“元気でね”と声をかけました」と明かした。家族4人で埼玉から駆けつけた田中さん一家は、家にあるパンダグッズを全て持参して来園。1歳半からパンダの大ファンだという9歳の長男は涙で言葉が出ず、最初に観覧した時に買い、風呂に入る時も一緒だというぬいぐるみを手に「寂しい。また帰ってきてほしい」と絞り出した。
また、展示館の出口には人だかりができ、スタッフらが「こちらでお待ちいただいても、何かイベントがあるわけではございません」と呼びかける場面もあった。
2頭は27日に日本を出発し、28日中に中国の施設に到着する予定。返還により1972年の初来日以降、初めて日本からパンダがいなくなる。同園では08年からパンダの一般公開が一時途絶えたが、11年2月に雄リーリーと雌シンシンが来日。2頭の間には17年に雌シャンシャン、21年に双子のシャオシャオとレイレイがそれぞれ誕生した。連れ添ったパンダ好きの女性も「前回の上野からパンダがいなくなる時と今とは、状況が違う。今回の方がファンもピリピリしている」と分析。今後、同園にパンダが到来するとしたら「できれば上野の血を引いた子が来てほしい」と願いを込めた。
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