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ロバート・キャンベル氏 首相秘書官の差別発言に憤り「人々の尊厳と安寧を脅かす暴言」

[ 2023年2月4日 08:41 ]

ロバート・キャンベル氏
Photo By スポニチ

 日本文学研究者で東大名誉教授のロバート・キャンベル氏が4日、自身のツイッターを更新。岸田文雄首相の秘書官・荒井勝喜氏による差別発言について言及した。

 荒井氏は3日夜、「LGBTなど性的少数者や同性婚の在り方などを巡り「隣に住んでいたら嫌だ。見るのも嫌だ」と記者団にコメント。同日夜、同氏は「誤解を与えるような表現で大変申し訳ない。撤回する」と述べた。

 キャンベル氏は2018年に自身のブログで同性のパートナーの存在を公表しており、社会の中でのLGBTに対する扱いなどについてSNSで発信している。今回ツイッターでは「暗い朝ゴミ出しの帰りに会うなんて俺も嫌だよ、秘書官。言った者の違いは、俺の家庭は国勢調査にカウントされず、変えられない属性ゆえクビになっても文句は言えず、法的保障上は存在しないという事、等々。『誤解を与えるような表現』じゃなくて人々の尊厳と安寧を脅かす暴言」と厳しく指摘した。

 荒井氏は経済産業省出身。首相の同性婚に関する国会答弁を巡り、3日夜、オフレコを前提にした記者団の非公式取材に官邸で応じた際の発言だった。荒井氏は「秘書官室は全員反対で、私の身の回りも反対だ」と強調。同性婚が導入された場合は「社会のありようが変わってしまう。国を捨てる人、この国にいたくないと言って反対する人は結構いる」とも語っていた。

 岸田首相は4日、差別発言をした荒井氏を更迭する方向で検討していることを明らかにした。「進退をも考えざるを得ない発言だ」と述べた。

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2023年2月4日のニュース