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チェルシー連覇不可欠なもの…“出禁”にされた美人女医の名誉回復

[ 2015年8月16日 10:00 ]

8日のスウォンジー戦でチームドクターの行動を批判したチェリしーのモウリーニョ監督(左)。それが美人女医エバ・カルネイロ医師(右下)ことで余計に話題を集めた (AP)

 チェルシーのモウリーニョ監督がプレミアリーグ開幕早々、批判の集中砲火を浴びている。スウォンジーと2―2で引き分けた8日の開幕戦で、同点の後半ロスタイムに昨季プレミアMVPのMFアザールが負傷。医療スタッフが治療のためピッチに入ったが、「アザールが外へ出たことで数的不利になった」とチームドクターの行動を非難した指揮官に対し、医療関係者を中心に「試合展開よりも選手の安全が優先されるべき」と反発する声が続出した。チームドクターが美人女医として話題を集めるエバ・カルネイロ医師だったことも騒動に拍車をかけた。

 チェルシーは後半7分にGKクルトワが一発退場となり、既に1人少ない状態だった。治療でさらに1人を欠く状況に、モウリーニョ監督はピッチへ入ったカルネイロ医師らに放送禁止用語を浴びせて罵倒。試合後にも「アザールのケガは大したものではなく、疲れていただけ。彼ら(医療スタッフ)は衝動的で軽率だった。用具係であれ医師であれ、ベンチ入りする者はゲームを理解しなくてはならない」と、治療へ駆けつけたのは誤った判断と苦言を呈した。

 だが、英スカイスポーツによると、実際には主審が倒れているアザールに状態を確認し、ピッチへ入って治療するよう医療スタッフに要求。カルネイロ医師に落ち度はなかった。それでもモウリーニョ監督は次節のマンチェスターC戦(16日)でのカルネイロ医師らのベンチ入り禁止処分を発表。今後の処分解除に含みを持たせながらも「彼らは私と異なる意見だという。だが、進化のためには異なる意見も必要」と“上から目線”の姿勢は変えなかった。

 “上司”の理不尽な怒りを買い、世界中から同情されているカルネイロ医師はイベリア半島南端のジブラルタル出身。スペイン人の父と英国人の母を持ち、エキゾチックな雰囲気を漂わせる美女だ。年齢は非公表だが73年生まれといわれ、98年のメキシコ旅行中にW杯フランス大会の試合を見てサッカーに魅了されたという。英国とオーストラリアで医学を学び、緊急医療の現場からスポーツ医学の道へ進むと、08年北京五輪英国選手団の医療スタッフを経て09年にチェルシー入り。昨季には相手選手と激突後もプレーを続けたクルトワに脳しんとうの症状があると判断し、交代させる適切な処置を取ってFIFAから称賛された。

 医療スタッフとのトラブルでは昨季、ケガ人が続出したバイエルン・ミュンヘンのグアルディオラ監督がチームドクターと対立。長年クラブに貢献し、選手からの信頼も厚かった人物の辞任後、チームが勢いを失ったことが記憶に新しい。今回の件では、アブラモビッチ・オーナーも不満を示したと伝えられるチェルシー。宿敵アーセナルのファンから「(Rマドリードの)ベンゼマよりもカルネイロ」と獲得を熱望される優秀な美人女医の“名誉回復”が、プレミア連覇のためには欠かせない要素と言える。(中出 健太郎)

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2015年8月16日のニュース