浦和　５戦ぶり白星！「澤ジャパン」槙野、祝福の奮闘

＜新潟・浦和＞新潟に勝利しサポーターの声援に応える槙野（左）と西川の代表コンビ

Ｊ１第２Ｓ第６節 浦和２―１新潟

（8月12日 デンカＳ）
　浦和はアウェーで新潟と対戦し、２―１で勝利した。東アジア杯（中国・武漢）に参加していたＦＷ興梠慎三（２９）、ＭＦ武藤雄樹（２６）の日本代表２人が欠場しながらも、ＤＦ槙野智章（２８）らの奮闘もあって逆転で５試合ぶりの白星を挙げた。

　日本代表戦士が違いを見せつけた。９日の中国戦から中２日、強行先発した槙野が３バックの左でフル出場。前半１２分に逆サイドから先制こそ許したが、その後は何度も新潟の猛攻をしのいで逆転勝利につなげた。「自分は日本代表。下手なプレー、気を抜いたプレーはできない。違いを見せる意味でも勝ちたかった」。東アジア杯は全３試合にフル出場。今季リーグ戦全試合にフルタイム出場中の守備の要はこの日も疲れ知らずだった。

　１０日に中国・武漢から帰国。同日の練習に参加した槙野は、ペトロヴィッチ監督から監督室に呼び出され、この試合の先発を告げられた。ただし「疲れたところを見せたらすぐ代えるぞ」という条件付きだ。日本代表からクラブに戻れば、守備の柱。４試合勝ちなしが続く浦和でも責任を果たそうと奮い立った。同点の後半７分には左ＣＫに反応し、オーバーヘッドで枠内にシュートを放った。好セーブで危機を救った日本代表ＧＫ西川とともに存在感を示した。

　発奮材料があった。前日（１１日）になでしこジャパンの澤が結婚発表。お笑いコンビのノンスタイル・井上やカラテカ・入江らと作ったＬＩＮＥ（無料通話アプリ）グループ「澤ＪＡＰＡＮ」にも本人から「報告があります」と連絡があったといい、槙野は「おめでとう。先越されちゃったよ」と返信したという。サッカー界きってのお祭り男は「香川に（澤との結婚を）期待していたんだけど…。香川と澤さんなら日本サッカー界、最強の遺伝子になったのに」とジョークを飛ばした。

　敗れれば、約４年ぶりに５試合連続で白星なしになるところ。暗雲を振り払い、年間勝ち点で首位の広島に並んだ。「泥くさいサッカーで勝ち切る。これこそが浦和のサッカー」。この１勝をきっかけに、再浮上を狙う。