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【J1注目株】G大阪MF井手口、宇佐美が「怪物」と認める18歳の進化

[ 2015年2月20日 10:00 ]

勝負のプロ2年目に挑むG大阪のMF井手口

 近い将来、必ずガンバの中心を担うことになる逸材だ。昨季、クラブでFW宇佐美以来の“飛び級”でトップ昇格を果たしたU―22日本代表MF井手口陽介(18)が、勝負のプロ2年目に挑む。

 フィジカルやボール奪取能力にたけるだけでなく、パスセンスも併せ持つ万能ボランチ。2月5日の蔚山現代(韓国)との練習試合で直接FKを決めるなど精度の高いキック、そして「あまり緊張とかしない」というメンタルの強さも魅力だ。

 昨季は4月16日のナビスコ杯・鳥栖戦でデビュー。順調なルーキーイヤーをスタートしたかに思われた。しかし、5月21日の同・鹿島戦では先発しながら前半途中で交代。「何もできず悔しかった」とプロの厳しさを味わった。苦い経験をバネに「ACLに出てアジアのクラブと戦ってみたい」と進化を誓う今季、背番号も26から21に変更して気分を一新。長谷川監督も「鹿島戦の後は目の色が変わってきたし、今季も良くなっている」と成長ぶりを評価する。

 エース宇佐美をして「持っている才能は凄い。怪物級だと思います」と言わしめる未完の大器の課題は、相手に合わせてしまうこと。強い相手とやれば良さが出るものの、格下だと質が落ちるというのは「ユース時代から指摘されてきた」だけに「練習からコツコツと、しっかり取り組んでいきたい」と改善を誓った。

 今月のU―22代表シンガポール遠征は右足首負傷のため辞退したが、順調に回復して練習にも合流。ボランチの定位置争いは厳しいものの、MF今野が左太腿肉離れで序盤戦の離脱を余儀なくされただけにチャンスが巡ってくる可能性も十分ある。ユース時代の同期4人も今季トップ昇格。「自分が引っ張ってるくらいの気持ちでやる」と自覚も芽生えた若武者が、目標のリオデジャネイロ五輪出場のためにも、さらなる飛躍を遂げる。

 ◆井手口 陽介(いでぐち・ようすけ)1996年(平8)8月23日、福岡県生まれの18歳。油山カメリアーズからG大阪Jr.ユース、同ユースを経て昨年トップ昇格。U―15、16、18、19、21、22と世代別の日本代表に選出。1メートル71、69キロ。利き足は右。血液型O。兄の正昭はJ2横浜FC所属。

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2015年2月20日のニュース