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J3降格危機の東京Vが6戦ぶり白星!冨樫新監督は初勝利

[ 2014年9月23日 15:32 ]

J2第33節 東京V1―0福岡

(9月23日 レベスタ)
 東京Vが敵地で福岡を下し、8月17日の水戸戦以来6試合ぶりの勝利を挙げた。

 成績不振などにより、9月15日に三浦泰年前監督(49)を解任し、ユースを率いていた冨樫剛一監督(43)が緊急登板。初陣となった20日の富山戦(味スタ)は0―1で敗れ、福岡戦も負ければラモス瑠偉監督(57=現J2岐阜監督)時代の2007年に7連敗を喫して以来の5連敗となるピンチだった。だが、0―0で迎えた後半43分、ロングパスを受けたFW平本一樹(33)がためを作ってから上げた左からのクロスにMF中後雅喜(32)が頭を合わせて今季初ゴール。ロスタイム10分の激闘を制して劇的な勝利をもぎ取った。

 どうしても勝利で恩返しがしたかった。アシストした平本はこの試合が7月5日の山形戦(味スタ)以来12試合ぶりの先発で、決勝弾の中後は前節の富山戦で21試合ぶりに先発へ返り咲いたばかり。三浦前監督は若手中心のチームづくりに固執して昨季レギュラーだった実績あるベテラン選手を次々と他チームへ放出し、残されたベテラン陣も出場機会を失っていたが、じっと耐え、ためていたパワーが一気に爆発した。

 「(冨樫監督は)選手が全力で戦えるように雰囲気づくりをしてくれた。そのためにも勝利という形で恩返しがしたかった」と中後。Jリーグでの采配2戦目で初勝利となった新指揮官は、選手たちに安心感を与える“冨樫スマイル”を浮かべながら、固い握手と熱いハグで出迎えた。

 “冨樫さんのために”という選手の思いが「練習からずっと伝わっていた」と振り返った冨樫監督は「自分がやれることはそんなにないんですが、ファンの後押しと選手の頑張りで90分しっかり戦ってくれて良かったです」と謙虚に話し、「応援してくれる人たち、支えてくれる人たちのために戦わなければいけないと思っているので、まだまだ積み上げていかなければ、と思っている。一喜一憂せず、(最終戦の)11月23日に自分たちの立つべき位置に立てるようにまた努力をしていきたい」とJ2残留への強い気持ちを見せた。

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2014年9月23日のニュース