香川　完敗ショック…「これだけの差があるのか」

＜ブラジル・日本＞後半、パウリーニョ（右）と競り合い転倒する香川

コンフェデ杯１次リーグＡ組 日本０―３ブラジル

（6月15日 ブラジリア）
　何もできなかったことに悔しさが込み上げてきた。敗戦を告げるホイッスルが鳴った瞬間、雨に打たれながら香川真司は視線を落とし腰に手を当てた。

　同じくプレミアリーグで活躍するＭＦオスカル（チェルシー）にユニホーム交換をお願いされても表情はさえないまま。「まだ整理がつかないというか…。（収穫は）ちょっと出てこない。チャレンジできなかった自分が腹立たしい」。言い訳できない完敗に、自らを責める言葉に怒気がこもった。

　攻撃に人数を割けない状況下で、左ＭＦとして前に行く姿勢は見せた。前半９分にドリブル突破から右サイドのＭＦ清武に展開して好機を演出。後半１分には本田、長友との好連係で左サイドを崩した。しかし、後半４４分にトップ下に入ってからも決定機はつくり出せず、シュートは０本。同じ背番号１０を背負うネイマールには違いを見せつけられ「（ブラジルと）これだけの差があるのかと思うと…。凄く残念な気持ち」とショックを隠しきれなかった。

　昨年１０月の敗戦より衝撃が大きかったかと問われると「はるかに…ですね」とうつむいた。決勝トーナメントへ進むためには負の流れを断ち切るしかない。「Ｗ杯本大会でも初戦に負けることはある。次のイタリア戦に向けて気持ちを切り替えたい」。約１年後に控える大舞台で結果を出すためにも、このままでは終われない。