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インテル90年ぶり屈辱…開幕3連敗で監督解任も

[ 2011年9月16日 06:00 ]

<インテル・ミラノVSトラブゾンスポール>ジャンプしてトラップする長友

欧州CL1次リーグB組 インテル・ミラノ0―1トラブゾンスポール

(9月14日)
 欧州チャンピオンズリーグ1次リーグ8試合が14日に各地で行われ、B組のインテル・ミラノがホームでトラブゾンスポールに0―1で敗れる波乱があった。日本代表DF長友佑都(25)は左サイドバックでフル出場したが、チームは再三好機を逃して公式戦では90年ぶりとなる開幕3連敗と低迷。ジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督(53)に進退問題が浮上する緊急事態を迎えた。
【B組】

 終了の笛に続き、不満を訴える地元ファンの口笛がスタンドを埋めた。2季前の王者インテルがホームの開幕戦で格下に敗北。苦境を迎えた。

 「そんなに悲観する内容じゃなかった」とは長友。7月に右肩を脱臼した日本代表DFは6月7日の親善試合チェコ戦以来となるフル出場を果たし「手応えをつかめた」と振り返った。敗れたとはいえシュート数で19―6と圧倒し、優位に試合を進めただけにチーム状態に関しても前向きに話したが、公式戦3連敗という重い現実は残った。

 8月6日のイタリアスーパー杯でACミランに1―2で敗れ、11日のセリエA開幕戦はパレルモに国内リーグ8季ぶりの4失点で3―4の敗戦。そしてこの日を加えたシーズン開幕からの3連敗は1921~22年シーズンに喫した5連敗以来90年ぶりの屈辱となった。

 今夏の就任から3―4―3の新布陣で臨んできたガスペリーニ監督はこの日になって昨季と同じ4バックに変更。長友は「確実に安定した」と歓迎したが、批判に指揮官の軸足が揺らいでいる。

 前半37分に長友がボール奪取から左サイドを疾走した際はサポートがなく相手に囲まれた。かみ合わないまま後半29分からFWミリトが続けて好機を逃し、直後のCKからスキを突かれて失点。八百長騒動で棄権させられたトルコ王者フェネルバフチェに代わる繰り上げ出場の伏兵に屈した。

 翌15日付の地元紙は指揮官の進退に言及。後任候補に前チェルシー監督のアンチェロッティ氏や元ローマ監督のラニエリ氏らが挙がった。モラッティ会長は監督交代の可能性は否定したが、17日にはセリエAで難敵ローマとの一戦を控える。指揮官は「信頼に限界があることは分かっている。ただちに何らかの結果を出さないと」と訴えた。

 長友は「こういう時こそビッグクラブなりのメンタルや経験してきたことを出したい」と訴えたが、どこまで流れを変えられるか…。開幕早々に名門が正念場を迎えた。

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