沢　ギネスに載っちゃう！前人未到９度目世界大会出場

ロンドン五輪出場し“ギネス世界記録”を狙う沢

　なでしこジャパンのＭＦ沢穂希（３３）がロンドン五輪での“ギネス世界記録”を狙う。中国・済南で行われたアジア最終予選で３大会連続４度目の五輪出場権を獲得したなでしこジャパンは１２日、成田着の航空機で帰国した。

　主将の沢にとってロンドンは自身４度目の五輪で、５度のＷ杯と合わせた９回の世界大会出場は史上最多。初の金メダル獲得を目指す大会で前人未到の記録を打ち立てる。

　なでしこジャパンがロンドン五輪切符を手に凱旋。成田空港ではＷ杯から帰国した時より約１００人多いファン約５００人から熱烈な出迎えを受け、イレブンは笑顔で応えた。その後、成田市内のホテルで会見。主将の沢は出場権獲得に安どしつつ、ロンドンでの世界一奪取を高らかに宣言した。

　「正直ホッとしている感じ。１１日間で５試合の過密日程、結果を求められる重圧の中で１位通過で出場権を獲れたのはよかった。選手全員が疲れていた中で結果を出せた。五輪でも一番輝く色のメダルを獲りたい」

　チームが初の金メダルを目指す大会で、沢個人も世界一になる。ロンドン五輪に出場すれば「世界大会９回出場」という前人未到の記録を達成する。

　過去に五輪３大会（９６年アトランタ、０４年アテネ、０８年北京）、Ｗ杯５大会（９５年スウェーデン、９９年米国、０３年米国、０７年中国、１１年ドイツ）に出場。世界大会８大会出場は、元米国代表ＦＷクリスティン・リリー、元ドイツ代表ＦＷビルギット・プリンツと並んで現在最多タイ。リリー、プリンツはともに現役引退しており、出場権を獲得して新記録に挑めるのは沢だけだ。

　ロンドン五輪出場後にギネス世界記録に申請される見通しで、日本サッカー協会関係者は「まずは次の五輪にケガなく出てからになるが、申請すれば間違いなく認定されるだろう」と説明した。

　得点王、ＭＶＰを獲得し、チームを初の世界一に導いたＷ杯ドイツ大会でも、すでに世界記録を樹立。決勝・米国戦の延長で決めた起死回生の同点ゴールは３２歳３１４日での史上最年長記録だった。１５歳で代表デビューしてから１８年目。第一線で戦い続け、日本の女子サッカーをけん引してきたからこその“世界一の称号”がまた１つ増えることになる。

　▽ギネス記録　ギネス・ワールド・レコーズ社によって認定される、素晴らしく、ときに珍妙な世界記録のこと。記録を収めたレコード・ブックは１９５５年に初めて出版されてから毎年１回ずつ刊行されている。スポーツやエンターテインメントに関するもので同社が自動認定する記録と、一般人が自ら申請して認定される記録がある。