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三浦知良に理事就任オファー ブラジル・サッカー連盟「アジアの顔」に指名

[ 2011年5月20日 10:12 ]

夏らしい服装で、記者の質問に答える三浦知

 J2横浜FCの元日本代表FW三浦知良(44)が、ブラジル・サッカー連盟(CBF)から理事就任のオファーを受けたことが19日、明らかになった。

 14年W杯ブラジル大会に向けて、CBFが世界規模でサッカー界を盛り上げようと、極東担当の理事を新設し、カズに白羽の矢を立てた。カズ自身も就任に前向きで、世界的にみても異例の“現役選手兼任理事”の誕生となりそうだ。

 カズが、14年W杯の開催国ブラジルから「アジアの顔」に指名された。関係者によれば、ブラジル連盟No・2の実力者で、カズがブラジル時代の大半を過ごしたサンパウロの協会最高顧問も務めるマリアマリン副会長の強い推薦を受け、極東担当理事への就任オファーを受けた。国籍の問題が最大のネックだったが、カズがブラジル永住権を保持していることでクリア。現役選手の兼任も了承される見込みで、いずれも特例中の特例となる。

 カズ自身も既に理事就任に前向きだ。ブラジルはカズにとってサッカー人生の原点であり、第二の故郷。「CBFと言えば、世界でも1、2の発言力を持つ。僕は、極東担当と聞いている。日本だけでなく東アジア全体を考えてほしいとね。これからもサッカーの世界で生きていくわけだし、そういう連盟に携われるのは素晴らしい。俺にしかできないことをしていきたい」。強い思い入れがカズの心を揺さぶった。

 カズは「今後1度、ブラジルに行くことになる」と話す。今季終了後にもブラジルに渡り、今後の活動について話し合うつもりでいる。15歳でブラジルに渡り、6クラブで確かな実績を築いたカズは今も“伝説の日本人”としてブラジルでも抜群の知名度を誇る。そんなカズの理事就任が両国に及ぼす影響は大きい。カズ理事が、14年W杯ブラジル大会出場を目指す日本代表をあらゆる側面で引っ張って行くことになる。

 ▽ブラジル・サッカー連盟(CBF) 1914年設立、本部はリオデジャネイロ。16年に南米連盟に加盟、23年にFIFAに加盟。ブラジル全国選手権の運営、男女の代表を編成する。リカルド・テイシェイラ会長以下、各地区別に5人の副会長。カズを理事に推薦しているジョゼ・マリアマリン氏は南東地区担当。技術、法律、マーケティング、総務、経理とそれぞれの専門部署があり、日本協会でいう事務局を構成。10数人いる理事は、主にビッグクラブの会長が務めている。

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2011年5月20日のニュース