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G大阪全面謝罪…勝利の儀式も「配慮なかった」

[ 2008年5月19日 06:00 ]

17日の浦和―G大阪戦終了後に「緩衝地帯」を挟んでもみあう両軍サポーター

 17日に行われた浦和―G大阪戦で双方のサポーターによる「暴動」が発生した問題で騒動の発端をつくったG大阪が18日、全面謝罪の姿勢をみせた。G大阪の一部サポーターが浦和サポーターに対し、物を投じたことや、ピッチ上で勝利を喜ぶ選手のパフォーマンスの非を認め、公式サイト上で全面降伏。一方、浦和は運営責任を果たせなかったことについて謝罪し、今後に向け緩衝地帯の拡大、警備体制の強化を図る方針を固めた。

埼スタ無法地帯!サポーター大暴動(2008年05月18日)

 国内サッカー史に汚点を残した「暴動」から一夜明けたこの日、G大阪が異例の全面謝罪に踏み切った。公式サイト上には1300字を超す長文の謝罪文を掲載。クラブ関係者は「けんか両成敗という言葉がありますが、今回の騒動はこちらから仕掛けたもの」と非を認め、猛省の姿勢をみせた。

 この日もG大阪幹部は事実確認に追われた。発端は試合前、G大阪の一部サポーターが、浦和サポーターの子供に対し水風船を投じた卑劣な行為。謝罪文では「試合前、一部の心貧しいファンによる明らかに計画的と思われる悪質な行為は許されるべきではなく被害を被った方には深くお詫(わ)び申し上げます」(一部抜粋)とつづっている。

 現在は浦和と協力し、“実行犯”の特定を進めており、今後、同様の行為があった場合には永久に入場禁止の厳罰を下すことを決定。試合中、試合後の場外でサポーターによる威嚇行為があり、他の一般サポーターを混乱に招いたことも重ねて謝罪した。

 さらに異例なのは謝罪がピッチ上の選手のパフォーマンスにまで及んだ点。今季から始めた円陣を組んで勝利を喜ぶ儀式にも「配慮が足りない行為だったことをお詫びします。挑発する思いはなかったとはいえ、結果的に混乱を招いた一因になった」と、選手、スタッフ一同の名を添えて謝罪している。

 浦和―G大阪戦という注目カードでの騒動が周囲に与える影響は大きく、細かな検証、処分など未対応なことも多い。だがG大阪側が全面降伏の姿勢をみせたことで、事態は一気に収束へと進んだことは確かだ。

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2008年5月19日のニュース