【気になるボートレーサー「ピットUP」】植田太一 ついにデビュー初Vを決めた男は潜在能力の塊だった

[ 2025年6月28日 04:30 ]

初優勝を決めた植田太一
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 6月19日の住之江王冠競走優勝戦。地元のプリンス上條暢嵩が準完全ペースで1号艇に乗艇する期待感から場内は熱気にあふれた。鬼足に仕上げた大本命がインから伸びていく。大歓声が最高潮に達した瞬間、それが悲鳴に変わった。3コースの植田太一が主役の一瞬の隙を突いて強ツケマイ!!上條は天国から地獄に突き落とされるように引き波に吸い込まれた。超ど級のインパクト!目撃したファンは「植田太一」という名が心に焼き付いたことだろう。

 植田にとってそれは歓喜の瞬間だった。デビューから13年7カ月。23回目の優出にして初めてつかんだ優勝。「なかなか優勝できなかったのでホッとしました」。喜びより先に安どを口にしたのもうなずける。

 筆者が植田の優勝原稿を書き終えると九州の他紙の記者からメールが来た。「太一は体重が軽けりゃA1の腕はあるもんね。エンジンが出た時は強いのよ」。興味が湧いたので彼をよく知る福岡担当の鳥飼記者に聞いた。

 「在校勝率7.00と将来を嘱望される選手でしたが、腰のヘルニアを患って以降、無理な減量ができず、55~56キロでの勝負を強いられています。そのためエンジンが出ることは少なく、それを補うために若手の頃からターンにはこだわりを持っていました。スピードだけなら層の厚い福岡支部でもトップ級。思い切りのいい旋回が最大の武器なので、舟券の買い時は自分から攻められる奇数枠ですね」

 この節も59キロで入って56キロまで減量したが、今後は体重とエンジン素性をしっかりチェックして“買い時”を待ちたい。

 「苦手の住之江で優勝ができたのは自信につながります。これを励みにまた1つ、2つと優勝できるよう頑張ります」

 A2級とB1級を行ったり来たりのレーサー人生だが、潜在能力は飛びっきりのA1級。“福岡の秘密兵器”に今後も注目していきたい。

 ◇植田 太一(うえだ・たいち)1989年(平元)7月11日生まれ、福岡県出身の35歳。福岡支部所属の109期生として11年11月の若松でデビュー。17年4月の福岡で初優出。25年6月の住之江で初優勝。通算2455戦348勝(6月23日現在)。同期には片橋幸貴、大上卓人、島村隆幸、丸野一樹、永井彪也らがいる。

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