【G1・第77回日本選手権競輪4日目】元競輪選手・小橋正義氏「名刀が斬る」 11R・守沢が鋭脚を発揮

[ 2023年5月5日 04:50 ]

小橋氏が本命に期待した守沢
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 平塚競輪場で行われているG1最高峰の「第77回日本選手権競輪」(優勝賞金8600万円)は4日目に突入。メイン11R「ゴールデンレーサー賞」(1着賞金244万円)は優勝の行方を占う重要な一戦だ。94、95年とダービー連覇の実績を誇る元競輪選手の小橋正義氏は守沢太志(37=秋田)を本命視。新山響平―守沢―佐藤慎太郎で並ぶ北日本S班ラインの番手戦で仕事をこなし、鋭脚を発揮するとみた。一方、本紙は地元エースの郡司浩平に期待。また、4日目は残る二次予選が9、10Rで争われ、9Rは古性優作、10Rは松浦悠士が中心になる。

【11R】小橋氏の本命は守沢

 四分戦。最も魅力を感じるのは北日本勢。唯一、3車になるのに加えて、それぞれの役割を忠実にこなせ、ラインに強さがある。長い距離を踏める新山はペースが緩めば、迷うことなく仕掛けていける積極性とスピードを持つ。守沢は踏み出しで遅れることはなく番手の仕事もこなす。3番手の佐藤は申し分のない追走技術を持ち、ここはきっちりと内を締めてラインを統制する。

 本命は守沢。元々、体の切れで勝負するタイプ。シャープな身のこなしには定評があるが、よほどしっかりと準備ができているのか、動きにはいつも以上に鋭さが感じられる。2日目の特別選抜予選。3番手から強烈な勢いで捲った新山に楽々と付いていって、ゴール前では測ったかのようなチョイ差しを決めた。ゴールデンレーサー賞に勝ち上がった9人だけに、それぞれの調子の良さは明らかだが、その中でも1人だけ抜きんでている感じがする。先行でも捲りでも新山の仕掛けにスピードをもらってゴール前では鋭い伸び脚を披露する姿が目に浮かんでくる。昨年、いわき平の日本選手権で決勝3着。今年最初のG1・高知全日本選抜では決勝2着。現在、最もタイトルに近い男と言えるのではないか。守沢以下の印は○新山、▲郡司、☆佐藤、△荒井とする。
 車券は守沢を1着に固定した3連単で勝負する。2着は新山、郡司、佐藤の3人。3着には上記の3人に荒井、和田を加えた計12点。(小橋 正義)

【11R】本社本命は郡司

 地元エースの郡司に期待。ラインができる自力型は郡司、新山、吉田、清水で四分戦。積極的に出るのはライン3車の好調新山が有力。しかしゴールデンレーサー賞(失格以外準決進出)だけに清水と吉田も果敢に仕掛けるだろう。地元郡司は、この流れを見極め好機に仕掛けて勝機。守沢は新山が先制して粘ると逆転十分で(5)(7)、(5)(3)が押さえ。吉沢は吉田次第、荒井は清水次第で上位へ。

 (1)郡司浩平 深谷さんの先行があっての1着だった。気合が入った中でも冷静な感じで走れていた。心と体が一致している。現状の力をぶつけられるように自力で頑張る。

 (2)荒井崇博 新山君が突っ張った時に無抵抗なら面白くないので(山田)庸平に叩いてくれと話していた。重かったが少しずつ良くなるかな。(清水)裕友に任せて頑張る。

 (3)佐藤慎太郎 新田祐君は少し前を見過ぎたかな。自分はサラ脚だったので。最近の中では状態がいい方だと思う。踏んだ距離は短いがよく伸びている。僕が北日本3番手。

 (4)清水裕友 打鐘で少し遅れていた小松崎さんを一発で決められたのがポイントだった。セッティングをちょっといじって体調を整えたい。荒井さんに任されたので自力。

 (5)守沢太志 新山君がとにかく強かった。引きずり回される感じだった。前回よりもだいぶマシになったが調子は分からない。修正はできた。慎太郎さんと話して新山君。

 (6)吉田拓矢 通算200勝目を後輩の頑張りで勝ててうれしい。ずっと余裕があって状態はいい。体は落車する前よりも良くなっている。気持ちを高めて走る。自力勝負。

 (7)新山響平 3番手ですぐ行こうと瞬時に切り替えられたのが良かった。自転車はいいが体が重いので軽くなるようにする。後ろがしっかりしてるし積極的に攻めたい。

 (8)和田健太郎 自分のミスで南関3人で決められなかった。僕が佐藤慎さんのコースへ行かないといけない。体が日替わりなので、その日その日で調整する感じ。郡司君任せ。

 (9)吉沢純平 真杉君と(吉田)拓矢君に助けられた。内をずっと締めていた。準備はしてきたので、あとは体の調整ぐらい。拓矢君に任せて仕事をすべきところはしっかり。

【10R】松浦の決め手断然

 積極的な町田に松浦―岩津が続く中国ラインが本線。自力型は町田、渡辺、坂井、橋本で四分戦になるが、好調町田がライン3車を生かして主導権を握る公算が大きい。松浦は別線の巻き返しをけん制してゴール前で差して首位。町田の逃げ粘りと岩津の流れ込みが主力車券。

 坂井は中団以内を確保して自分のタイミングで仕掛けると侮れない。穴は渡辺の動きに乗る和田の強襲。

 (1)岩津裕介 けん制した後に、もうひと呼吸、周りを把握できる余裕があれば。体調が悪かった前回から立て直せた。広島勢の後ろ。

 (2)諸橋愛 坂井君へ。

 (3)和田圭 ちょっと重たかった。連戦と練習の疲れが残っているが、自分には合っている。渡辺さん。

 (4)渡辺一成 1人で脚を使う形でプラスの方へ行かなかった。踏み出してからは良かったが、2週間空いていたのでレース勘がもう少し。自力勝負。

 (5)町田太我 がむしゃらでした。余裕はない。出切ってからは自分のペースで最後まで踏み切れた。自力勝負。
 (6)柴崎淳 皿屋さんのおかげ。前回と調子自体は変わっていない。橋本君へ。

 (7)松浦悠士 町田君へ。

 (8)橋本優己 道中は凄く余裕があって詰まったところで仕掛ければ越えられると思った。自力勝負。

 (9)坂井洋 自力勝負。

【9R】古性の総合力上位

 総合力上位の古性が中心。四分戦になるが積極的に出るのは吉田―横山の茨城勢か岩本―鈴木の千葉勢が有力。レース運びもうまい古性は、この動きを見極め好位確保から的確に仕掛けて首位。古性マークは連係実績が豊富な稲川で(5)=(3)が主力車券。
 横山は吉田が先制して粘ると番手有利に逆転がある。鈴木は岩本の動き次第で上位進出。穴は総力戦の阿竹に湊が続く徳島勢。

 (1)吉田有希 以前のフレームなら踏み遅れていた。今回の自転車は引っかかりがある。もう少し修正したい。自力勝負。

 (2)岩本俊介 自力勝負。

 (3)稲川翔 出足はキツかったが道中から冷静に走れた。調子は問題ないが、もう少し余裕があれば。古性君に任せる。

 (4)阿竹智史 佐々木豪君がいっぱいに見えたので外を踏んだ。何でもやる。

 (5)古性優作 しっかり刺激を入れた。自力勝負。

 (6)沢田義和 コースが空いたので突っ込んだ。相手は強いが一つでも勝ち上がれるように。近畿3番手。

 (7)横山尚則 新車がよく進んでいる。いい体の状態を保てている。吉田君へ。

 (8)湊聖二 2角が一番のしのぎどころだった。同期の井上君がコースを空けてくれた。阿竹君の後ろ。

 (9)鈴木裕 感触はかなりいいので見極めをしっかりしたい。岩本君の後ろ。

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