【マイラーズC】シュネルマイスター復活V ルメール「本当の姿見せてくれた」

[ 2023年4月24日 04:30 ]

G2・マイラーズC ( 2023年4月23日    京都芝1600メートル )

<京都11R・マイラーズC> 外から差し切ったシュネルマイスター (撮影・亀井 直樹)
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 京都の歴史に名を刻んだ。リニューアルオープン後、初の重賞となった「第54回マイラーズC」は23日、15頭で争われ、1番人気シュネルマイスターが差し切りV。一昨年NHKマイルCを制した実力馬が貫禄を示し、3度目の重賞制覇を飾った。

 新緑の淀に湧き上がる歓声に包まれ、メンバー唯一のG1馬が貫禄を示した。シュネルマイスターは直線に向いた時は後方11番手。開幕週の馬場で届くのか。先行有利に思える馬場コンディションも関係なく、3角過ぎの坂の下りから勢いがついてグングン加速。ルメールが大きなアクションで鼓舞すると、役者が違うとばかりに前を抜き去り、最後は内で食い下がるガイアフォースを首差かわした。ルメールは「今日の馬場は凄く奇麗だし、いいペースだったので後方から。凄くいい脚を使ってくれました。本当のシュネルマイスターを見せてくれました」と涼しい表情で称えた。

 新装された京都での記念すべき初重賞V。前日は東京で騎乗し、この日が初京都で「(改修工事中は)少し寂しかったね。奇麗になりました。騎手として、いい仕事ができて良かった」と充実の汗をぬぐう。パートナーとは一昨年NHKマイルCでG1を手にしたが、同年の毎日王冠1着以降はG14戦で騎乗し、未勝利。1年半ぶりの勝利に導き、喜びをかみしめた。

 勝利を見届けた手塚師は「京都の馬場は合うかなと思っていて、よく届いてくれました。(体重14キロ減で)ちょうど良かったかな。前走(中山記念4着)は少し太かったので」とうなずいた。この中間は美浦で1週前追いを消化し、13日から栗東に滞在。2年連続でマイルCS(2着、5着)に参戦した経験を踏まえ、テンションの高さを考慮し、当日輸送を選択した。「(滞在も)良かったんじゃないですか。新しい競馬場で動線も良く、パドックや装鞍所から近いので」と振り返り、適度な気合乗りで臨めたことが勝因につながった。「本番の安田記念(6月4日、東京)に向けて、ちょうどいい叩き台になりました」。勝ち星から遠ざかったうっぷんを晴らし、マイル王決定戦に弾みをつけた。

 手塚厩舎はソールオリエンスで制した皐月賞に続く2週連続重賞Vとなり、指揮官は「運がいいですね。たまたまです」と照れ笑いを浮かべた。後輩に負けじと先輩G1馬が奮起。いい流れに乗り、厩舎一丸で大舞台に向かっていく。

 シュネルマイスター 父キングマン、母セリエンホルデ(母の父ソルジャーホロウ)18年3月23日生まれ 牡5歳 美浦・手塚厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・ドイツのノーザンファーム 戦績14戦5勝(重賞3勝目) 総獲得賞金4億6960万9600円。馬名の意味はスピードの名人(ドイツ語)。

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2023年4月24日のニュース