【桜花賞】リバティアイランド キレ絶品女王の舞!1強へ成長示すラスト1F11秒2

[ 2023年4月6日 05:30 ]

川田将雅を背にCウッドをレッドラグラス(奥)と併せ馬で追い切るリバティアイランド
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 23年クラシック開幕戦となる3歳牝馬3冠第1ラウンド「第83回桜花賞」(9日、阪神)の最終追い切りが5日、東西トレセンで行われ、最強の2歳女王リバティアイランド(中内田)は主戦・川田将雅(37)を背に栗東CWコースでシャープな伸びを披露。ラスト1F(200メートル)11秒2の切れ味で併走馬に1馬身先着した。2馬身半差で快勝した昨年12月の阪神JFから直行ローテでG1連勝へ挑む。同レースは6日に出走馬と枠順が決定する。

 成長した2歳女王がさっそうと駆け抜けた。阪神JF1着以来のリバティアイランドは川田を背にCWコースで最終追い切り。レッドラグラス(3歳未勝利)の2馬身後方をリズム良く、ゆったり追走する。直線に入っても2馬身差のままだったが、軽くゴーサインが出ると瞬時に反応。ラスト1F11秒2の切れ味で並ぶ間もなく“風のように”抜き去り1馬身先着した。

 鞍上は「とてもいい雰囲気で気持ち良く走ってくれたと思います」と好感触。前走以来、4カ月ぶりにまたがり「精神面で一つしっかりしてきました。穏やかに過ごせる時間が長くなったと思います」と成長を口にした。

 前走は中団から力強く伸び、後続には2馬身半差をつけた。同世代に力の違いを見せつける圧巻の勝ちっぷり。「とてもいいリズムで道中、走りながら直線もしっかり反応してくれて、言うことない競馬をしてくれたと思います」と振り返った。

 そこからレースを使わず、クラシック開幕戦に直行。過去5年の桜花賞馬もトライアルを使わないローテだった。間隔を空けて挑むのが最近のトレンドになっている。中内田師は「前走が終わった後に関係者と相談した結果。休み明けを苦にするようなタイプではないですし仕上げに苦労する馬でもないので直行でいいかなと判断した」と経緯を説明する。

 3歳初戦に向け、調教のパターンも変えた。併せ馬の回数は新馬戦と約3カ月ぶりの休み明けだったアルテミスSは週中3回&週末の坂路2回。3歳初戦の今回は週中の2回だけだった。師は「ここまで3戦を使って、どのタイミングで馬自身が良くなってくるか把握できてきた。メンタル、体の仕上がり方から今回は2回併せれば十分いい状態に持っていけるイメージがあった」。

 前走Vのレーティング114は06年ウオッカ(108)、08年ブエナビスタ(110)、09年アパパネ(108)、20年ソダシ(112)といった名牝を抜き、阪神JFの勝ち馬史上トップの数値。デビューからコンビを組む川田はパートナーのストロングポイントに「素質」を挙げ「そもそものポテンシャルが非常に高いです」と評価した。最強の2歳女王は桜の女王の座も譲らない。

 《ソダシ以来の休み明けVだ》グレード制を導入した84年以降、年明け初戦が桜花賞だった馬は19頭。そのうち19年グランアレグリア、21年ソダシの2頭が勝利を収めている。リバティアイランドは阪神JF勝ちから中118日の直行ローテ。休み明けをはね返し、最優秀2歳牝馬の桜花賞Vとなればソダシ以来、2年ぶり11頭目だ。

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