マイクロチップ国内第1号は?

[ 2022年9月11日 05:00 ]

マイクロチップ埋め込み国内第1号のディープインパクトと08年に撮影
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 【六車奈々のナナイロ馬券】「血統のスポーツ」といわれる競馬界で、確実な個体識別は非常に大切だ。入厩する際の検疫やレースを公正に行うためにも「ん?この馬、誰だっけ?」なんてことは絶対に起きてはいけない。日本では海外より少し遅れて、07年以降に国内で生まれた競走馬からマイクロチップの埋め込みが義務付けられた。

 マイクロチップは誰でも簡単に、そして確実に照合が行える。また海外遠征はもちろん、国内での交流競走も頻繁になった今、スピーディーさは競走馬の負担軽減にもなる。良いことだ。

 ちなみに義務化に先立ち、国内第1号となった馬がいるが、ご存じだろうか?答えはディープインパクト。06年フランスの凱旋門賞に出走するため、日本馬で初めてマイクロチップを首に埋め込んだ。当時、その話を聞いて衝撃を受けたのを覚えている。ではそれ以前はどうしていたのか?人が目で見て、確認していた。性別・毛色・つむじなどから識別するため、知識と熟練が必要。誰でも簡単に手早く行えるものではない。

 昔ながらの手法が消え、便利になっていくことは喜ばしくもあり、また一抹の寂しさも覚える。「昔はこうだったんだよ」と伝え続けていけると良いなぁと、あらためて思う。

 青藍賞はゴールデンヒーラーとセイヴァリアントから。3連単フォーメーションで(8)(1)―(8)(1)―(2)(5)(6)(7)。各200円で計1600円。

 ◇六車 奈々(ろくしゃ・なな)1973年(昭48)12月2日生まれ、京都府出身の48歳。グリーンチャンネル「岩手競馬Presents M'sTV」メインMC。

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2022年9月11日のニュース