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【日本ダービー】ディープインパクトでも普通ではなかった祭典 今年は…

[ 2022年5月27日 05:30 ]

05年の日本ダービーを制したディープインパクト
Photo By スポニチ

 【競馬人生劇場・平松さとし】

 「負けちゃいけない立場でしたからね。プレッシャーはありましたよ」

 05年の日本ダービー(G1)を述懐する時、そう語るのは武豊騎手。まだ10代だったデビュー2年目にG1を勝ち、その後も若いうちから世界中を舞台に修羅場を経験してきた。そんな百戦錬磨の彼をしてそう感じさせたのがディープインパクトだった。

 同馬のデビュー前の調教で、初めてまたがった時に「ついに現れた!」と思った。その感覚に誤りはなく、デビューすると豪快な走りで連戦連勝。4連勝で皐月賞(G1)を制して、第72回東京優駿(G1、通称日本ダービー)に駒を進めた。単勝オッズは1・1倍。天才ジョッキーをしても重圧を感じるのは当然だった。

 「普通に走ってくれれば勝てるとは思ったけど、競馬は何があるか分かりませんから…」

 実際、皐月賞は勝ったもののスタートで大きくつまずき、落馬寸前になっていた。

 「ノーリーズンでスタート直後に落ちてしまった菊花賞を思い出しました」

 武豊騎手はそう言って苦笑した。だから、ダービーでの騎乗ぶりは一つ一つの確認作業だったと語る。

 「パドックを無事に回り、返し馬、ゲート裏での輪乗り。そして、レース中も一つずつ大事にクリアしていく感じで乗りました」

 パドックでまたがった時には「出来の良さが伝わってきて変な緊張感はなくなった」と語り、2着を5馬身突き放し独走でゴールした際は「やっぱり強かった」と感じた。

 しかし、この日、唯一のアクシデントがゲート入り寸前にあったことは意外と知られていない。

 「ゲート裏で輪乗りをしている時に、ディープが寝転ぼうとしたんです。そんなこと、今までなかったのでビックリしました」

 経験値の違う天才騎手にたしなめられて事なきを得たが、ダービー特有の雰囲気に、勝利の女神が仕事を放棄しようとした瞬間だったのかもしれない。

 ドウデュースとタッグを組む今年は果たしてどんなドラマが待っているか。女神がほほ笑む好結果となることを期待したい。(フリーライター)

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2022年5月27日のニュース