【スプリングS】アサヒ上昇ムード!Wコースでラスト1F11秒7、田辺絶賛「元々パワーが違う」

[ 2022年3月17日 05:30 ]

田辺を背に追い切るアサヒ(撮影・村上 大輔)
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 皐月賞トライアル「第71回スプリングS」追い切りは16日行われ、ポテンシャル豊かなアサヒが美浦Wコースで素軽い走りを見せ、スタートのミスに泣いた共同通信杯から反撃ムードを漂わせている。

 最終追いを終えたアサヒの馬上で田辺が明るい表情を浮かべている。4戦連続で手綱を握ったが、この日も相棒の走りに大きな可能性を感じていた。「元々、パワーが違うし、いいエンジンがあると思っている」。叔父にディープインパクトがいる超良血。秘めたポテンシャルに自然と口調が滑らかになる。

 Wコースの最終リハ。休み明けだった前走(共同通信杯5着)より、力みのないフットワークで加速していく。図らずも他厩舎の馬と併せ馬のような形になった直線。馬なりで軽快にはじけると、ラスト1F11秒7(5F66秒5)の切れ味で走り抜けた。田辺は「1回使ってガスが抜け、淡々と走っていた。ヤンチャで我の強いところがあるけど調教では割と行儀が良くなっていますね」と精神的な成長を認めた。

 2番人気に推された共同通信杯は痛恨の出遅れ。馬群から1頭だけ離れた位置でのレースとなり、鋭く伸びた直線も5着までがやっとだった。「心配していた部分が出てしまった。今回は練習に力を入れてやってきたので、速くなくてもそれなりに出てほしい」(田辺)。中山は2戦目の未勝利戦(2着)以来だが「右回りがどうこうはない」と力を込めた。

 新馬戦、未勝利戦で差のない2着。敗れた相手はのちに重賞を勝つジオグリフ(札幌2歳S)とアスクビクターモア(弥生賞ディープインパクト記念)だった。東スポ杯2歳S(2着)で敗れたイクイノックスも皐月賞で人気を集めるであろう逸材。田辺は「この時期に完璧を求めてはいけないけど、せっかくいいものがある馬。大きいところを狙うためにも、ここで賞金を加算したい」と先を見据える。同じ年に生まれたライバルたちとG1舞台での再戦へ。ここは内容、結果が求められる一戦となる。

 《直近2年は1勝馬が優勝》スプリングSは20年ガロアクリーク、21年ヴィクティファルスと1勝馬が2年連続で優勝中。5戦1勝のアサヒにとっては頼もしいデータだ。また、弥生賞ディープインパクト記念(アスクビクターモア)で既に皐月賞トライアルを制している田辺の存在も心強い。同一年の両レースを勝てば01年河内洋(アグネスタキオン&アグネスゴールド)以来となる。

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2022年3月17日のニュース