【阪神大賞典】ディープボンド 悲願のG1制覇へ連覇大作戦!気合駆けラスト1F11秒4

[ 2022年3月17日 05:30 ]

和田竜二を背にCウッドを単走で追い切るディープボンド
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 変則3日間開催の今週は3場4重賞と話題満載の1週間。伝統の長距離戦「第70回阪神大賞典」の追い切りが16日、東西トレセンで行われた。昨年の覇者ディープボンドは栗東CWコースで万全の仕上がりをアピール。

 今年もディープボンドが主役を張る。3番人気に推された昨年は道悪馬場を好位から抜け出して、5馬身差で圧勝。確かな手応えで天皇賞・春へ向かったが2着に敗れ、G1制覇はならなかった。大久保師は「天皇賞を獲りたい、というのは僕もオーナーもある」と力が入る。今年こそ。本番に向けて弾みをつけるために、抜かりない仕上げで5歳の始動戦を迎える。

 前走・有馬記念(2着)と同様に2週連続CWコースで追い切り。1週前は和田竜を背に併せ馬で6F78秒5~1F11秒6の好時計をマークした。それだけに最終追いは馬なり単走だったが、鞍上と息ピッタリでリズム良く走り、6F82秒9~1F11秒4。ラストは力強いストライドで伸びて、抜群の動きを見せた。和田竜は「先週の併せ馬も素晴らしい動きでしたし、今日はしまい重点。前走同様に素晴らしい切れ味で、息も乱れていない。こちらが思っている通りの動きをしてくれる馬で気持ち良さそうだった」と納得の表情を浮かべる。

 昨秋はフランスへ。フォワ賞Vから続く凱旋門賞は14着。ただ、あの経験は大きな成果をもたらした。和田竜は「フランスに行ったあたりから馬が変わって、追い切りの動きが全然違った」と振り返る。遠征帰りの疲労なども心配された有馬記念は勝ったエフフォーリアと0秒1差の惜しい競馬。異国で惨敗した悪い流れをすぐに断ち切った。「今は切れる脚もあるし、引き出しが増えたのは心強い」と自信を深めている。

 「タイトルは欲しいですね。それくらいの馬になっていると思う。今年は狙えるように頑張りたい」

 こう締めくくった和田竜。だから、ここで主役の座を譲るわけにはいかない。休み明けのG2を通過点とし、G1獲りに向かっていく。 

 《87年以降前年覇者出走延べ14頭》53年の創設後、10~12月に組まれていた阪神大賞典の施行時期が3月に移された87年以降、延べ14頭の前年覇者が出走。92年メジロマックイーンから96年ナリタブライアン、02年ナリタトップロードが連覇を飾り、ゴールドシップは13~15年に3連覇を成し遂げた。その後、17年シュヴァルグラン、21年ユーキャンスマイルが2着と近年リピーターが続出。阪神芝3000メートル内回りは適性が問われる舞台だ。

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2022年3月17日のニュース