【ダービー】タイトルホルダー 一流フットワークで充実、栗田師も田辺も太鼓判

[ 2021年5月27日 05:30 ]

田辺を背に追い切るタイトルホルダー(撮影・村上 大輔)
Photo By スポニチ

 【G1ドキュメント・美浦=26日】田辺を背にしたタイトルホルダーがWコースを軽快に駆け抜ける。単走、馬なりながら全身を使ったフットワークは一流馬のそれだ。5F66秒5~1F12秒0。充実の最終追いを見届けた高木は栗田師、田辺の共同会見へ。そこでの2人のスタンスはあまりに対照的だった。

 まず、緊張の面持ちで現れた栗田師。「開業から10年。この舞台に立たせていただき感謝しかありません」とダービー初出走の喜びをかみしめる。義父は19年に引退した栗田博憲元調教師。G1・6勝の名トレーナーもダービーには手が届かなかった。師は「父もダービー、ダービーと言っていたが2着2回(86年グランパズドリーム、14年イスラボニータ)と悔しい思いをしたのを見ていた。今回、同じ舞台に立てて本当に気持ちが分かった気がします」と背筋を伸ばしていた。

 逆に余裕たっぷりだったのが田辺。「(前半5Fを)57秒くらいで行きたい。冗談ですけど(笑い)。それなら武史(横山)はどう考えるかな」と笑いを誘う。ダービー初制覇への意気込みを聞かれても「競馬の中では大きいレースですが、僕の中ではG1のひとつ。いつものG1と気持ちが変わることはないんですよね。もちろん陣営から馬を任せられたプレッシャーはあります」とあくまで自然体だ。大舞台で輝く男らしい受け答えだった。

 それでも2人に共通したのは「動きがいい。精神的に落ち着いている。距離はこなすんじゃないか」。気配、実績は申し分なし。何より調教師と騎手の絶妙!?なバランスに、高木は胸騒ぎがしてきた。

続きを表示

2021年5月27日のニュース