【大阪杯】矢作師&藤沢和師 名伯楽による名勝負期待

[ 2021年4月2日 05:30 ]

 【競馬人生劇場・平松さとし】ご存じのように先週、ドバイでは国際レースが行われた。

 過去にはリアルスティールでドバイターフを制したこともあるのが矢作芳人調教師。今年は2頭の管理馬を送り込んだ。ダート1200メートルのドバイゴールデンシャヒーン(G1)に挑んだジャスティンは11着に敗れたが、芝2410メートルのドバイシーマC(G1)に出走したラヴズオンリーユーは小差の3着。最後の直線では日本のエース格だったクロノジェネシスと競り合ったが、最後にミシュリフにまとめてかわされてしまった。

 ミシュリフはエネイブルでもおなじみのJ・ゴスデン調教師が管理する英国馬。このカテゴリーで欧州馬が地力の強さを発揮したと言える結果だった。実際、米国のブリーダーズCターフや香港ヴァーズなどの結果を見ても2400メートル戦では欧州勢が圧倒的に活躍している。凱旋門賞を欧州調教馬以外の馬が勝っていないのは単にホームアドバンテージや馬場適性の問題ではなく、純粋にあの距離ではレベルが高いのである。

 しかし、だからこそ「非欧州勢最初の勝ち馬を出したい」と語っているのが矢作師だ。伯楽にとってそれは大きな目標のひとつなのだと言うが、実はもうひとつ大きなターゲットがあると語る。

 「JRA通算1000勝は達成したいですね」

 先週の競馬を終えた時点で695勝だから目標までは305勝。あと10年の調教師生活があることを考えれば、矢作師なら十分達成できそうな数字だ。

 「実際に1500も勝つ人もいるわけですから何とか達成できるようにこれからも挑戦を続けたいです」

 “1500も勝つ人”と言われたのはもちろん、藤沢和雄調教師だ。2人は今週末の大阪杯(G1)にそれぞれ有力馬を送り込む。矢作師のコントレイルがクラシック3冠制覇を含む昨年5戦4勝なら藤沢和師のグランアレグリアは年度代表馬アーモンドアイに完勝した安田記念などG1ばかりで同4戦3勝。日本を代表する名トレーナー2人の歴史に残る名勝負を期待したい。(フリーライター)

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2021年4月2日のニュース