【オークス】リアアメリア、天才少女の激走思い出せ 桜人気凡走から反撃

[ 2020年5月20日 05:30 ]

リアアメリア
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 さまざまな切り口から過去のデータを分析し、勝ち馬をあぶり出す「G1データMAX」は、桜花賞10着リアアメリアの逆襲Vと読んだ。

 (1)ローテ 牝馬2冠の舞台は1600メートル→2400メートルへ、一気に800メートルも延長される。「距離適性」がポイントになりそうだが、データからはそれほど考えなくていい。桜花賞が外回りになった07年以降のオークス勝ち馬13頭のうち10頭は桜花賞組。2冠馬も4頭誕生している。

 今年の桜女王デアリングタクトは上がり3F最速の末脚で差し切りV。07年以降、桜花賞で3F最速Vだった馬は5頭いたが、オークスに出走した4頭の成績は【3・1・0・0】。今年の勝ち馬も勝ち負け必至だろう。桜花賞組の勝ち馬10頭のうち、8頭は「桜4着以内」に好走。また「8着以下」から反撃Vを飾った馬も2頭いる。該当する08年トールポピー、13年メイショウマンボは桜花賞でそれぞれ1番人気8着、4番人気10着。能力を評価されながら、クラシック初戦で力を発揮できなかった馬の巻き返しにも要注意だ。反撃V候補にはサンクテュエール(3番人気6着)、リアアメリア(4番人気10着)を挙げておきたい。

 昨年は桜花賞組を抑えて、忘れな草賞&スイートピーS勝ち馬のワンツー。昨年からリステッド(L)競走に格上げされ、いきなり本番で結果を出した。今年も2レースの勝ち馬であるウインマイティー&デゼルは侮れない。一方、フローラS組は【1・4・4・37】と勝ち切れず、連下までか。

 (2)キャリア 今年はデアリングタクト、デゼルの無敗馬2頭が人気を集めそう。ともにインパクトのある勝ち方をしてきたが、キャリアはそれぞれ3戦、2戦と少ない。3歳牝馬にとって、経験の浅さが大きなマイナスになることもある。90年以降、過去30回のオークスを振り返っても、キャリア3戦で勝ったのは06年カワカミプリンセス、19年ラヴズオンリーユーの2頭しかいない(計28頭出走)。キャリア2戦になると該当したのが7頭しかおらずサンプル数は少ないが、掲示板(5着以内)にすら入っていない。その間、キャリア4戦が断トツの12勝をマーク。次いでキャリア6戦(6勝)、5戦(5勝)の順。キャリアは多すぎず、少なすぎずの「4~6戦」がベターだ。

 (3)生産牧場 忘れてはいけないのが「生産牧場」だ。近年は大手「社台グループ」の生産馬が圧倒している。過去10年でノーザンファーム生産馬は【6・6・7・36】、社台ファームが【4・2・1・24】。馬券に絡んだ30頭のうち26頭がどちらかの生産馬だった。シンプルに生産牧場をチェックするだけで獲れるG1といっても過言ではない。

 今年、桜花賞から出走する上位馬のデアリングタクト、スマイルカナは非社台グループの出身。生産牧場からは桜花賞の“巻き返しタイプ”で挙げたサンクテュエール、リアアメリアの「ノーザンファーム生産馬」2頭を猛プッシュしたい。また、別路線組からはスイートピーS勝ち馬デゼルが「社台ファーム生産馬」。大手出身の3頭は順にルメール、川田、レーンが騎乗。名手を確保した3頭で決まる可能性も十分ある!?

 ☆結論 桜花賞馬デアリングタクトにも不安要素はある。桜花賞の“巻き返し組”にチョイスしたサンクテュエール&リアアメリアは、ともに相性のいい「キャリア4戦」。2頭は昨年のアルテミスSで対戦し、後者が前者に競り勝った。そこで、リアアメリアを◎に指名したい。

 ここ2走は不完全燃焼に終わったが、阪神JFで断然の1番人気に支持された天才少女。重賞制覇を飾った東京での復活劇に期待しよう。所有するシルクレーシングはG1を連勝中(NHKマイルC=ラウダシオン、ヴィクトリアマイル=アーモンドアイ)。馬主の勢いも魅力だ。

 相手筆頭は社台グループの○サンクテュエール、▲デゼル。桜花賞上位組の☆デアリングタクト、△スマイルカナ、△クラヴァシュドール、忘れな草賞勝ち馬の△ウインマイティーも押さえる。推奨馬券は3連単◎→○▲☆→○▲☆△△△の15点。

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2020年5月20日のニュース