【シンザン記念】サンクテュエール歩む名牝の道 藤沢和師「アーモンドアイみたいに」

[ 2020年1月7日 05:30 ]

サンクテュエール
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 今週の中央競馬は11~13日の3日間開催。中山、京都で3歳重賞が行われる。日曜京都の「第54回シンザン記念」はジェンティルドンナ、アーモンドアイが勝って飛躍につなげた名牝の登龍門。今年もアルテミスS2着のサンクテュエール、新馬圧勝のルーツドールなど東西から素質豊かな牝馬が参戦、名牝への道を目指す。

 希代の名牝が登竜門にしてきたシンザン記念。ダイワスカーレットやジェンティルドンナ、アーモンドアイもこの牡馬相手の重賞をステップにG1ホースに輝いた。今年は「聖域」(サンクテュエール)と名付けられた藤沢和厩舎期待の3歳牝馬に注目だ。「シンザン記念に使う理由?アーモンドアイにさせたくて…。冗談だよ(笑い)」。藤沢和師は張りに満ちた鹿毛に視線を向けながら軽口を叩くが、その目は笑っていない。「前走(アルテミスS2着)後にひと息入れて、たくましい体つきになってきた。落ち着きも出てきた。デビュー時に比べたら随分穏やかになったよ」と続けた。

 アーモンドアイの後釜を狙えるかは別にして、昨夏のデビュー以来、右肩上がりの成長曲線を描いてきた。「入厩当初はハミを強く取って行きたがったけど、今では折り合えるようになった。体つきもそうだが、気持ちもしっかりしてきた」

 血統もワールドクラスだ。父ディープインパクト、半兄ヨシダは米国でターフクラシックSとウッドワードSを制し、芝&ダート二刀流のG1ウイナーとなった日本産馬。「(サンクテュエールは)スピードがあるし、レースが上手。初戦だって、あまり稽古をしなかったのに強いレースぶりだった。能力だろうね」と同師は語る。

 前走後は賞金面から出走可能だった阪神JFを見送って放牧。3歳春に備えて成長を促してきた。昨年12月13日に帰厩後は入念に調教を重ねた。「広いコースのほうがいいので京都の外回りも問題ない。アーモンドアイみたいに牡馬相手でも頑張ってほしいね」(同師)。アーモンドアイの主戦も務めるルメールの手綱で名牝の登竜門をくぐれば、その先には…。3冠牝馬の後ろ姿が見えてくる。

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2020年1月7日のニュース