【平和島・トーキョー・ベイC】下出 差して初V!優勝も笑顔なし「ピット離れが下手過ぎた」

[ 2019年10月12日 05:30 ]

G1初優勝を達成し、表彰式で賞金1000万円のプライスボードを掲げる下手
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 平和島ボートのG1「開設65周年記念トーキョー・ベイ・カップ」は11日、12Rで優勝戦が行われた。ピット離れで遅れた1号艇の下出卓矢(32=福井)が、2コースから差し切ってG1初優勝を達成。賞金1000万円とともに来年当地で開催するSGクラシック(3月17~22日)の出場権を獲得した。

 課題に挙げていたピット離れを失敗。だが、相棒の67号機が危機を救った。横一線のスタートを決めて1Mを差すと、内を強烈に伸びて先マイした平本との差を詰める。バック中間地点で同体に持ち込み2Mで逆転に成功。平本の猛追に耐えて先頭を守り切った。

 デビュー13年目でG1初優勝を達成。だが、笑顔はない。「ピット離れが下手過ぎた。うれしさよりも悔しさの方が大きい」。それでも勝因となった超抜パワーを引き出したのは紛れもなく下出自身。「足は完璧だった。いい勉強になった」と振り返った。

 勉強という言葉を口にしたのは求める伸びが手に入らなかったからだ。12年にプロペラ制度が、持ちペラ制からレース場備え付け制に変更。これを契機に伸びに特化したペラを研究。現在まで続けている。

 賞金ランクは42位に上昇。11月の桐生チャレンジカップでSGデビューの可能性も出てきたが、どこ吹く風。「タイトルや賞金に対しての目標は特にない。伸びを付けてまくって勝つことだけを考える」。これからも理想を追い続ける。

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2019年10月12日のニュース