【東京盃】Dr.コパ氏変わり身期待!重賞初制覇へ「意地悪」な菜七子

[ 2019年10月1日 05:30 ]

愛馬・コパノキッキングと菜七子にエールを送る小林祥晃オーナー(撮影・村上 大輔)
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 大舞台では正義感は捨てなさい――。藤田菜七子(22)が2日、自身の重賞初制覇を懸けてコパノキッキング(セン4=村山)とともに交流G2「東京盃」(大井)に挑む。同馬のオーナーであるDr.コパこと小林祥晃氏(72)が本紙の単独インタビューに応じ、菜七子には持ち味のきれいな騎乗にこだわらず、勝利にこだわる競馬をすることを強く要望。4戦連続で重賞に出走する菜七子&キッキングの開運を祈った。 

 ――3着だった前走・クラスターCを振り返って。
 「岩田康(1着ヤマニンアンプリメ)と武豊(2着ヒロシゲゴールド)にしてやられたね。あの2人はレースでは“いい人”じゃないんだから。ああいう場では勝負に徹してくる。それが一流ジョッキーなんですよ」

 ――菜七子はキッキングを番手で運んだが、どこが敗因となったのか。
 「普通に考えれば良い位置なんだけど、(逃げる)豊さん相手だと最悪の位置だった。いつでも抜け出せる位置は、いつまでたっても抜け出せない位置。どんどん豊さんが外に外にとプレッシャーをかけていた。それでいて、勝負どころの直線は外から岩田さんのプレッシャー。正面から見ていると大変な競馬だった」

 ――菜七子にはどう対処してほしかった?
 「豊さんが来た時にスッと外に逃げればよかった。でも、そこで頑張っちゃった。彼女の正義感だよね。きれいな競馬で勝つのが持ち味だけど、ある意味、意地悪なやり方も身につけないと大きな舞台では厳しいのかなと。村山明調教師はレース後に“4角がゴールだと思って乗りなさい”とアドバイスしていました」

 ――レース後の菜七子の様子は。
 「悔しかったでしょうね。とにかく“あの2人が甘いことを言ってきても、いい人でも何でもないんだよ”と伝えました(笑い)。いい人じゃ、あれだけ勝てませんからね。ああいう厳しい場面を経験して、菜七子も感じるものがあったんじゃないですかね」

 ▽クラスターC(19年8月12日、盛岡)VTR  単勝1.8倍の圧倒的1番人気に支持された菜七子騎乗のコパノキッキング。課題だったスタートが決まり、武豊騎乗のヒロシゲゴールドの後ろに番手でつける。道中は手応え十分で4角を回ったが伸び切れない。最後はヒロシゲゴールド、岩田康騎乗のヤマニンアンプリメの2頭に挟まれる形で後退し、3着に敗れた。レース後、菜七子は「キッキングは(脚質的に)先行か追い込みか、どちらがいいのか難しい」。2着の武豊は「(優勝した岩田康と)おじさん2人が空気を読めなくてすみません。ゴール前ではスタンドからため息が聞こえました」とコメントした。

 ◆Dr.コパ(どくたー・こぱ、本名小林祥晃=こばやし・さちあき)1947年(昭22)5月5日生まれ、東京都世田谷区出身の72歳。日本大学理工学部建築学科卒。1級建築士、神職、愛知工業大学客員教授。Dr.コパとして風水・家相を用いた開運術の第一人者。01年に馬主資格を取得。「コパノ」「ラブミー」などの冠名の競走馬を所有し、代表馬に14、15年のフェブラリーSを連覇するなど史上最多となるJRA&地方交流G1・11勝を挙げたコパノリッキー。今年7月1日に銀座に「ラウンジ・クラブ新三宅」をニューオープン。著書は新刊「Dr.コパの<2020年版>貼るだけ風水」(発刊・主婦と生活社)など多数。

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