【アイビスSD】ラウダ 重賞制覇へ万全 菜七子仕様だ

[ 2019年7月25日 05:30 ]

JRA交流競走リゲル特別をコパノジョウオーで勝って笑顔で馬主のDr、コパ(小林)と握手を交わす菜七子(撮影・高橋茂夫)
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 新潟開幕週を飾るG3「第19回アイビスサマーダッシュ」(28日)の追い切りが24日、行われた。藤田菜七子(21)が初コンビを組むレッドラウダ(牡6=音無)は栗東坂路での併せ馬で先着。確かな脚さばきで万全の状態に仕上がった。また同日、菜七子は門別競馬場で行われたJRA交流競走「リゲル特別」でコパノジョウオー(牝3=村山)に騎乗し、4馬身差の完勝。自身16度目の挑戦でJRA重賞初制覇を目指す「アイビスSD」に向けて勢いを加速させた。

 菜七子が最も乗りやすいタイプへと仕上がった。レッドラウダの最終追いは栗東坂路でスターリーステージ(3勝クラス)との併せ馬。序盤は馬とのリズムを重視して折り合いに専念。見せ場は残り2Fからだ。ゴーサインが出ると瞬時に反応。その前の12秒7から11秒8へと一気にギアを上げ、ラストも12秒5。きっちり先着した。

 「精神面が充実していないと走る方に気持ちが向かないタイプ。近走はそこがチグハグだった。力を出し切れていないだけで衰えは感じない。今の状態なら変わってもいい。菜七子騎手の重賞初制覇も期待できるんじゃないかな」

 最も得意とする直線競馬で9、10着と連敗中ではあるが、浜田助手は確かな手応えを口にした。

 反応のいい馬こそ、直線競馬での菜七子に合っている。菜七子は直線1000メートル競馬において瞬時の判断を重視する。たとえば外枠有利とされることについて「“絶対に外”とは思っていない。スタート次第で真っすぐ走らせることもありますし、状況次第になる」と言う。決めつけず、周囲の状況から判断を下す。だから、指示に対して敏速に反応してくれる相棒は非常に頼りになる。

 「菜七子騎手は直線競馬がうまい。この馬とは初コンビだが、扱いやすい馬なので乗りこなしてくれると思う。もう何年も実戦経験を積んできたジョッキー。心強い」。浜田助手は菜七子を評価した上で、「思い通りの稽古ができて雰囲気は前走以上。(2カ月の)休み明けでも走るタイプで体は仕上がっている」と馬の好調ぶりにも言及した。

 菜七子のGOサインに素早く反応できる態勢は整った。レッドラウダが一変した先に偉業達成が待っている。

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