【NHKマイルC】“テン乗り名人”レーンが導いた!ロデオドライブ 直線大外一気で鼻差制し3歳マイル王

[ 2026年5月11日 05:30 ]

<東京11R・NHKマイルC>レースを制したロデオドライブ(撮影・郡司 修)
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 3歳マイル王決定戦「第31回NHKマイルC」が10日、東京競馬場で行われ、1番人気のロデオドライブが優勝を飾った。鞍上のダミアン・レーン(32)は当レース初制覇。管理する辻哲英師(46)は開業6年目、4度目のG1挑戦で初勝利を果たした。これで今春のG1シリーズは、高松宮記念から1番人気が7連勝(J・G1含む)となった。

 母の日にピンク帽2頭の一騎打ち。写真判定の末、掲示板の頂点にともった数字は「17」。ロデオドライブが史上最少キャリアタイとなる4戦目で戴冠を果たした。G1初制覇となった辻師は検量室前に帰ってきたレーンに大きくお辞儀をし、担当厩務員の肩を優しく叩く。「こういう素晴らしい馬でチャンスが巡ってくることは、そうそうない。これまでこの馬に関わってくれた全ての人、前走まで乗ってくれた津村ジョッキー、この馬の両親にも感謝したい」。開業6年目でのビッグタイトルに頬を緩ませた。

 “テン乗り名人”がさすがのエスコートだった。テンション面に課題のあるロデオドライブだが、豪の名手にかかれば折り合いバッチリ。最初の4F45秒2という速いペースの中、後方のモマれないベストポジションでしっかり脚をためた。4角での手応えは抜群。直線で大外に出すと、アクセル全開だ。当レースの勝ち馬史上最も速い上がり3F33秒3の剛脚で、先に抜け出したアスクイキゴミをわずか鼻差だけかわす。勝ち時計1分31秒5は10年ダノンシャンティのレースレコードに0秒1遅いだけ。勝ち方もさることながら、数字の面でも大物感たっぷりのパフォーマンスだった。

 レーンのJRA・G1初制覇は19年ヴィクトリアマイル。思い出の舞台での26年G1初勝利に「ベリーハッピー」と破顔一笑。「レース前に相手関係を見てペースが速くなると思った。その中でも、しっかり壁をつくることができて、いいポジションを取れた。最後は素晴らしい脚。長くいい脚を使ってくれた」と回顧し「今まで乗ったいい馬たちと同じ特長を持っているね」とパートナーの高い能力に舌を巻いた。

 たやすい道のりではなかった。辻師とレーンのレースに向けた打ち合わせ。そこで、2人の意見が分かれた。「自分がこの馬のことを一番分かっているという自負があった」指揮官は必死に鞍上を説得。「なって日が浅い調教師の話をジョッキーが聞いてくれた。意見をのんでくれて、本当にありがたい」と感謝しつつ「リクエスト通りの騎乗だった」と手腕に感服した。

 この日はメンコを着用し課題の気性面をコントロール。まだ幼さが残るロデオドライブだが「そういう部分が成長してくれれば、長めの距離にも対応できる」と愛馬の今後に期待を膨らませる。ホワイトシルバーとピンクが厩舎カラーの辻師と、ピンク帽のロデオドライブ。母の日に大きな一歩を踏み出した。

 ◆ロデオドライブ 父サートゥルナーリア 母ビバリーヒルズ(母の父スニッツェル)23年3月21日生まれ 牡3歳 美浦・辻厩舎所属 馬主・吉田勝己氏 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績4戦3勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億7183万円 馬名の由来はビバリーヒルズにある高級ショッピングストリート。

 ≪23年ダービーでは69年ぶり≫レーンはこれでJRA・G1・7勝目となったが、19年有馬記念(リスグラシュー)を除く6勝がテン乗りでの勝利。23年ダービー(タスティエーラ)では54年ゴールデンウエーブ以来、69年ぶりのテン乗りでの勝利を成し遂げた。

 ≪グレード制導入以降最多タイ≫26年春G1シリーズで1番人気の勢いが止まらない。前日から3番人気に支持されていたロデオドライブはレース直前で1番人気に急浮上。トレンドに乗り、レースも制した。当レースでの1番人気Vは16年メジャーエンブレム以来10年ぶり。今年のJRA・G1で1番人気は初戦のフェブラリーSでダブルハートボンドが3着に敗れたが、以降は高松宮記念からNHKマイルC(J・G1中山グランドジャンプ含む)まで7連勝。1番人気のG1・7連勝はグレード制導入の84年以降、最多タイの連勝記録で、20年秋のスプリンターズSからジャパンCで記録して以来となった。

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