【AJC杯】シャケトラ 中391日V!角居師に贈る再出発1勝

[ 2019年1月21日 05:30 ]

AJC杯を制したシャケトラ(左端)、2着のフィエールマン(中央)、3着のメートルダール(右)=撮影・郡司 修
Photo By スポニチ

 古馬G1戦線を見据える「第60回アメリカジョッキークラブC」が20日、中山競馬場で行われた。17年12月の有馬記念以来、約1年1カ月ぶりの実戦となった7番人気シャケトラが断然人気の菊花賞馬フィエールマンを退け、17年3月の日経賞以来の重賞2勝目をマークした。昨年7月に道路交通法違反で6カ月間の調教停止処分を受けた角居勝彦師(54)は復帰後初勝利が重賞Vとなった。

 さまざまな思いが乗り移ったようにシャケトラは粘った。4角3番手から早めに先頭に立つ。圧倒的1番人気の菊花賞馬フィエールマンが迫った。残り50メートル。もうかわされるかというところから、こん身の粘り。頭差踏ん張り切った。角居師に握手の手が伸びる。「復帰して初勝利がこういう重賞で…。ビックリしています」。ただ、表彰台は固辞した。「僕が行っては怒られてしまう。ペナルティーを受けた身。それは消えません」

 馬も人も長いトンネルを抜けた。シャケトラは左第3中手骨骨折により、キタサンブラックが有終Vを飾った一昨年12月の有馬記念(6着)以来、実に1年1カ月ぶり、中391日の実戦。JRA重賞では第3位となるロングシュートを決めた。1着は17年3月の日経賞以来、約1年10カ月ぶりだった。

 インフルエンザに感染した戸崎の代打の石橋も戦列復帰後、初の重賞Vだった。昨年10月8日の東京競馬で落馬。右足関節脱臼骨折で約3カ月間離脱し、5日に復帰したばかりだった。「チャンスを頂けた。1年ぶりでも先生(角居師)からは“馬はできている”と…。勝つイメージで乗った。フィエールマンも自分が乗っていた馬なので強いと分かっていたが、よくしのいでくれた。能力がある」と称賛の言葉を並べた。

 角居師は道交法違反で6カ月の調教停止処分を受け、7日に復帰したばかりだ。出直して11戦目の復帰後初勝利がG2。現役最多の16年連続JRA重賞Vも含め、さすがと言うしかない。「休み明けなので息切れするかと思ったが…。放牧先から結構大きめで帰ってきた分、スタッフがびっしりと仕上げてくれた。それが息切れしなかった理由でしょう」。お立ち台を託したシャケトラ担当の上村典久助手と弟で元騎手の洋行技術調教師の兄弟を頼もしそうに見上げた。

 苦境の先にあった復活劇。春には一度は諦めたG1舞台が待っている。角居師は「確かドバイは登録していなかったのでは…。今後は(金子真人)オーナーと相談して」と話すにとどめた。指揮官不在の昨秋、G1で奮闘した1歳後輩の僚馬キセキ(ジャパンC2着)と共に、シャケトラが春を盛り上げるはずだ。

 ◆シャケトラ 父マンハッタンカフェ 母サマーハ(母の父シングスピール)牡6歳 栗東・角居厩舎所属 馬主・金子真人ホールディングス 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績12戦5勝 総獲得賞金2億735万5000円。

 ▼角居師の道交法違反経緯 昨年7月6日午前0時頃、滋賀県草津市で自家用車を運転中にワンボックスカーと衝突。検査の結果、呼気1リットル当たり0・18ミリグラムのアルコール分が検出され、道路交通法違反(酒気帯び運転)容疑で滋賀県警察に現行犯逮捕。JRAは同日、調教停止処分に。10月3日、大津簡裁から罰金の略式命令を受けた。これを受け、JRAは18年7月6日から19年1月6日まで調教停止6カ月の処分を下した。

続きを表示

この記事のフォト

「中山記念(G2)」特集記事

「阪急杯(G3)」特集記事

2019年1月21日のニュース