【有馬記念】ブラスト90点 若々しい3歳馬、あふれる躍動感

[ 2018年12月18日 05:30 ]

躍動感あふれるブラストワンピース
Photo By スポニチ

 世界遺産で知られるフランス南西部、ヴェゼール渓谷の洞窟には600頭もの動物を描いた壁画があります。鹿、野牛、ヤギ、羊、そして、馬…。2万年前、クロマニョン人が赤土や木炭で作った顔料を用い、躍動感あふれる彩色画を洞窟の側面と天井に描きました。ひょっとすると、ブラストワンピースの遠い祖先かも…。そんな荒唐無稽な錯覚を起こすほど、この3歳牡馬は若馬らしい躍動感に満ちています。

 発達した肩と首。クロマニョン人が防寒用に着込んだ厚手の樹皮を全身にまとったような筋肉の隆起です。その盛り上がった前肢に体重を乗せながら、しっかりとハミをくわえています。りりしい顔立ち、古馬勢とは違う若馬らしい目の輝き。いまにも歩き出しそうな立ち姿です。

 筋肉質で背と腹下が短いマイラー体形。菊花賞の3000メートルを走るには筋肉が立派すぎました。2500メートルでも少し長い気がしますが、小回りコースならごまかしが利くでしょう。肢巻きを着けた前肢の膝下に白い湿布。菊花賞時も同様でした。脚元の予防なので心配ないでしょう。

 何より素晴らしいのが、クロマニョン人が壁画に描いた馬のような躍動感。ヴェゼール渓谷の洞窟は保存のため非公開となっていますが、その末裔(まつえい)?の姿は今週末、中山で公開されます。

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2018年12月18日のニュース