【AR共和国杯】リチャード 古馬を圧倒!20年ぶり3歳馬V

[ 2017年11月6日 05:30 ]

M・デムーロを背に大差でアルゼンチン共和国杯を制するスワーヴリチャード
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 新世代が古馬を圧倒だ。伝統のハンデ重賞「第55回アルゼンチン共和国杯」が5日、東京競馬場で行われ、今年の日本ダービー2着馬スワーヴリチャードが快勝。1997年のタイキエルドラド以来、20年ぶり4頭目となる3歳馬Vでダービー以来の復帰初戦を飾った。京都メインの「第8回みやこS」は2番人気のテイエムジンソクが4角先頭から押し切って重賞初制覇。優先出走権を得たチャンピオンズC(12月3日、中京)でG1獲りに挑む。

 春の雪辱へ絶好のスタートだ。単勝2倍――古馬初対戦、5カ月余の休み明けながら堂々の1番人気に推された今年の日本ダービー2着馬・スワーヴリチャード。これまで6戦中5戦で出遅れた苦手のスタートを決めたところで府中の舞台は成長した同馬のお披露目会となった。

 初コンビのM・デムーロはすぐさま中団最内をキープ。道中を最短コースで進むと、直線は先行していたマイネルサージュとカレンミロティックの間を割って突き抜けた。手綱と肩ムチで気合をつけたのみ。最後は流す余裕があった。着差以上の完勝に「めちゃめちゃ強いです!ずっと落ち着いていたし、スタートからいい所に行って、直線は凄い手応えです」と鞍上は満面の笑み。「初めて調教に乗ったときから素晴らしかったので今日は自信を持っていた。3歳でこの勝ち方。古馬相手でも問題ないし能力が高い」。自身に今年の150勝目をプレゼントしてくれた相棒に、賛辞があふれた。

 「今日は完勝だった。ハンデや古馬とは初めてだし、不安がないと言えばウソになるが、春より緩さがなくなり、キ甲も抜けて大人っぽくなってきている。馬の力を信じていた」。愛馬の素質にホレ込む庄野師は、鞍上よりも冷静に勝利を受け止めていた。皐月賞6着、ダービー2着。春はG1に手が届かなかったが、20年ぶり3歳馬Vの快挙を手土産に、再び堂々と大舞台に立つ。「次走は未定だが、どこかでG1を獲らせたい」と言葉に力を込めたトレーナー。

 一足先にダービー馬・レイデオロが復帰初戦・神戸新聞杯を圧勝。やがて再戦の時が来るであろう、最大のライバルはジャパンC(26日、東京)に駒を進めた。今秋、東西で響き渡る豊作3歳世代の力強い蹄音。古馬G1戦線に新たな熱が加わろうとしている。

 ◆スワーヴリチャード 父ハーツクライ 母ピラミマ(母の父アンブライドルズソング)牡3歳 栗東・庄野厩舎所属 馬主・(株)NICKS 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績7戦3勝 総獲得賞金2億544万8000円。

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