菜七子、激変レガリアと人馬一体「一番良かった」3・3川崎で初陣

[ 2016年2月26日 05:30 ]

500キロを超えるレガリアシチーをしなやかに操る藤田菜七子

 JRA7人目、16年ぶりの女性騎手となる藤田菜七子(18)が25日、デビュー戦となる3月3日の川崎競馬交流競走「マーチスター賞」で騎乗するレガリアシチー(牡6=根本)の追い切りに騎乗した。

 “菜七子フィーバー”真っただ中の美浦トレセン。報道陣が殺到し熱視線が送られる中、Wコース単走で行われた。向正面から入ると、500キロを超える雄大な馬体のレガリアをしなやかに馬場の外めへと誘導。直線に入ると一転、手綱を力強くプッシュして愛馬を鼓舞。人馬一体の走りで、颯爽(さっそう)とゴール板を駆け抜けた(4F51秒3~1F13秒2)。

 緊張の追い切りを無事に終えた菜七子は「先々週、先週は最後バタバタになってしまいましたが、きょうが一番良かった。最後までハミを取って、真っすぐ走っていました」と頬を緩めた。見守った根本師も「前回よりはスムーズだった。(菜七子を)乗せることを快諾してくれたオーナーサイドに恩返しのレースができれば」と合格点を与えた。

 3月5日のJRA初陣に先駆けて迎える、3日の川崎デビュー。この日、自厩舎のレガリアに加えて、地方所属3頭の騎乗依頼が舞い込んだことを根本師が明かした。正式決定は1日の出走投票後となるが「前走2着の馬(ミスターナインワン)もいるから。楽しみ」と師。伝え聞いた菜七子は「あと1週間。“もうすぐだね”と声を掛けられて、とても緊張しています」と心境を明かした。

 菜七子参戦を受けて対応に追われている川崎競馬場は「テレビ、新聞、雑誌など、取材依頼は30社を超えています。ホッコータルマエのG1・10勝が懸かっていた今年の川崎記念の比ではありません。手が回っていないというのが正直なところ」(企画振興課)とうれしい悲鳴。平日の入場人員は平均で3000~4000人というが、それをはるかに上回るファンが詰めかけることは間違いない。

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