【関門橋S】ポセイドンバローズ 武田師最後までメモリアルVだ

[ 2016年2月26日 05:30 ]

調教を終え笑顔を見せる武田師

 【東西ドキュメント・栗東=25日】今週末で定年となる引退調教師の取材。坂田を含む報道陣が武田師に今の心境を聞くと「ホッとする」と感慨深げだ。父は戦後初の3冠馬シンザンなど、名馬を育て上げた武田文吾元調教師。生まれたときから身近に競走馬がいて、自然の流れで馬の世界へ。半世紀以上がたつ今でも「馬のことは分からない」と笑う。

 印象に残っている勝ち星は13年小倉記念。「気が悪く去勢までした」メイショウナルトをVに導いた武豊が手を上げ、スタンドに向いてニコッと笑った。「その写真が一番好き。一生の思い出」と懐かしむ。「ユタカが格上挑戦で使おうと言って勝ったから驚いた。癖を知り尽くした計算された騎乗だよ」と語った。

 関門橋S(28日小倉11R)のポセイドンバローズが最後の出走馬となる。騎手時代に初騎乗初V、引退レースでV。調教師でも初出走初Vだった。ならばここも…。「パーフェクト?そううまくはいかないよ」と不敵な笑みを浮かべた。

 ◆武田 博(たけだ・ひろし)1945年(昭20)8月22日生まれ、京都府出身の70歳。64年に騎手デビューし、騎手時代は967戦120勝。78年に開業。93年ラジオたんぱ賞(エーピーグランプリ)で重賞初制覇。JRA通算6654戦491勝。

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2016年2月26日のニュース