【エ女王杯】ルージュ大変身!1週前追いとは別馬、5馬身ぶっちぎり

[ 2015年11月12日 05:30 ]

ルージュバック完全復活の予感!!僚馬ヒラボクカイザー(左)を6馬身追走からスタートし、5馬身先着でフィニッシュ

 「第40回エリザベス女王杯」の追い切りが11日、美浦トレセンで行われた。オークス以来のレースとなるルージュバックが1週前追いから急上昇の気配、Wコースで僚馬を5馬身ちぎる抜群の動きを披露した。デビュー3連勝、オークス2着と世代トップクラスの素質馬がいよいよ古馬と初対戦となるが、好勝負の態勢はきっちり整ったようだ。

【エリザベス女王杯】

 ルージュバックが完全復活を予感させる猛デモだ。Wコースでヒラボクカイザー(3歳500万)を6馬身追走からスタート。4角でスムーズに内に滑り込んで僚馬に並びかける。直線で鞍上がゴーサインを送ると瞬時に突き放して5馬身先着してフィニッシュ。モタついた1週前とはまるで“別馬”の動き。4F52秒5~1F12秒8と時計も上々。「(先週までの)物足りなさはこの1本で解消した。間に合ってくれましたね」と大竹師。穏やかな口調の中に、安ど感がにじみ出た。

 2冠馬ミッキークイーンに3/4馬身差2着まで迫ったオークス以来、5カ月ぶりの実戦。夏は凱旋門賞挑戦も視野に入れ札幌記念を目標に函館で調整されたが、熱発のため回避。ノーザンファーム空港牧場(北海道苫小牧市)を経てノーザンファーム天栄(福島県)から10月21日に帰厩。「入厩以来、とにかく元気いっぱい。元気のバロメーターである尻っ跳ねをしょっちゅうしている。それを見ても活気があると感じる」とトレーナーは目を細める。さらに、「元気があった2歳 時の印象に近い。あの時の力が出せそうな 雰囲気がある」と復活気配を口にした。

 デビューから牡馬相手に3連勝でG3きさらぎ賞を制覇。“怪物”とも呼ばれ、一躍クラシック候補となったが、春2冠は無冠に終わった。全戦でコンビを組む戸崎は「G1タイトルを獲れていないのが悔やまれる。桜花賞(9着)のふがいない騎乗をオークスで返そうと思っていたが、負けてしまい申し訳ない。今回はその悔しさを晴らす舞台」とリベンジへ力を込めた。

 過去10年で5勝、2着4回と活躍が目立つ3歳。デビュー6戦目での古馬G1制覇となれば、ファインモーション(02年エリザベス女王杯)、リアルインパクト(11年安田記念)に並ぶ3頭目の最少キャリア。この快挙に名を連ねるだけの資格が、今のルージュにはある。

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