【エ女王杯】ヌーヴォレコルト 岩田吠えた!昨年の雪辱必ず

[ 2015年11月12日 05:30 ]

岩田を背に単走で追い切ったヌーヴォレコルトは軽やかな動きを見せた

 リベンジか、連覇か。「第40回エリザベス女王杯」の追い切りが11日、美浦、栗東トレセンで行われた。前年1番人気で2着に敗れたヌーヴォレコルトが迫力満点の走りを披露した。手綱を取った主戦・岩田も万全の仕上がりを強調。昨年のオークス以来となるG1制覇が見えてきた。

 Wコースに岩田の大声が響いた。手綱を取ったヌーヴォレコルトがゴールした瞬間だ。「シャーッ!よーし!」。抜群の乗り味を感じたときに馬上で大声を発する名手の癖。人馬一体だからだろう。馬場から引き揚げてきた岩田は「最高の状態だ。2週連続で先生(斎藤師)に志願して栗東から乗りに来たかいがあった」と語ると、こう続けた。「昨年の悔しさをバネにやってきたんだ」

 ラキシスの首差2着に敗れた昨年のエリザベス女王杯から2年越しのリベンジ戦。4歳秋を迎えての変化は追い切りの動きに表れている。岩田の長手綱に折り合いながら、単走でゆったりとストライドを伸ばす。直線でハミを掛けると、四肢の力がみなぎった。ラスト1F12秒3の瞬発力。「昨年は長手綱でフワッと折り合うことなんてできなかった。1年たって一番大きく変わったのは落ち着き。道中ゆったり行けるから切れ味も増している」と斎藤師は言う。追い切り終了後には馬体重測定所で計量を行ってから厩舎へ。その後ろ姿に頼もしげな視線を注ぎながら言葉をつなぐ。「1年たって馬体に幅も出てきた。今の測定では鞍を着けたままで460キロ。レースでは450キロ台で出走できると思う」。昨年の同レースは444キロでの出走。1年間の成長は数字にも表れている。

 古馬となった今年は歴戦の牡馬勢と互角に戦ってきた。女傑と呼ぶにふさわしい戦績。中山記念ではロゴタイプを力任せにねじ伏せ、宝塚記念では「スローペースを後ろに構え過ぎた」(岩田)と悔いの残るレース運びで5着。オールカマーは道中、インに押し込められながら2着。「外からずっとプレッシャーをかけられても最後は伸びてきた。物凄い根性。レースで常に一生懸命に走る強い気持ちは1年たっても持続している」と同師は女傑に全幅の信頼を寄せる。

 3歳秋の2着惜敗からちょうど1年。「上がりの速い京都はベストコースとは言えないが、切れ味が増した今なら…。心身共に古馬になった以上、タイトルを獲りにいきたい」。淀の借りは淀で返す構えだ。

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2015年11月12日のニュース