【天皇賞・秋】ラブリーデイ遅れても余裕　迫力満点ラスト１Ｆ12秒０

浜中を背にロードガルーダ（右）とＣＷコース併せ馬で追い切ったラブリーデイ

　宝塚記念優勝のラブリーデイは併せ馬で遅れるも陣営納得の動きでＧ１連覇を視野に入れた。

　今年重賞５勝と勢いＮｏ・１のラブリーデイは“池江流”半マイル追いで最終仕上げ。僚馬ロードガルーダ（６歳１６００万）の２馬身後方からスタートし、直線で内から馬体を併せたが半馬身届かなかった。それでも騎乗した浜中の手は動くことなく、余力たっぷり。ラスト１Ｆ１２秒０の伸びは迫力十分だった。見守った池江師も、満足げだ。

　「浜中くんが騎乗するのは久々、折り合い面を確認してもらった。動きは良かったし、いい感触をつかんでくれた」

　今年に入って２０００～２４００メートルの重賞は５戦５勝。好位から抜け出す正攻法の競馬で昨年までの“善戦マン”キャラを返上。特に、前走の京都大賞典は上がり３Ｆ３２秒３の驚異的な瞬発力を発揮。オルフェーヴル、ドリームジャーニーなど数々の名馬を育て上げた指揮官も、成長ぶりに驚きを隠せない。

　「想像以上に強かった。馬場状態も良かったけど数字にはビックリ。夏を越して幅が出てダートでも走れそうな体つきになった。パワーが付いていると思っていたが、切れ味も増していたね」

　早くから今秋は京都大賞典で始動して古馬王道Ｇ１・３戦を歩むことが決定。今回は前哨戦から中２週のため、目立った時計は出していないが順調に乗り込んできた。池江師が上昇度を口にする。

　「レース後も反動なく、青写真通り。叩いて良くなるタイプで思った通りに仕上がった。状態は、前走より１０～１５％増しでアップしている」

　“素晴らしいお天気の一日”と名付けられた馬名通り、晴れた高速決着の馬場に強いタイプ。指揮官は「日曜に傘マークが出ている。雨さえ降らなければ」と好天を願った。ここはＧ１・３連戦の初戦となるが「距離自体はベスト。舞台設定からも一番勝ちたいレース。秋も勢いに乗ってＧ１を勝っていきたい」と締めくくった。どこまでも連勝街道を突き進んでいくつもりだ。