【尼崎・BRクラシック】桐生、イン速攻決めた!100期以降最速V

[ 2015年3月23日 05:30 ]

優勝した桐生順平(中央)は2着の中沢和志(左)、3着の毒島誠とともにサムアップポーズ

 SG「第50回ボートレースクラシック」は22日、尼崎12Rで優勝戦が行われた。1号艇の桐生順平(28=埼玉)がインからトップスタートを決めて逃げ切り勝ち。5回目のSG優勝戦で初Vを飾った。優勝賞金3500万円を獲得し、今年の賞金ランキング1位に躍り出た。なお2着は中沢和志で埼玉支部ワン・ツー。3着には毒島誠が入り、1983年のメモリアル(MB記念)以来32年ぶりとなるSG関東勢ワン・ツー・スリーとなった。

 埼玉が誇るスピードスターがついに頂点に立った。イン主張の桐生がコンマ08のトップSを決めて1M先マイ。「練習していた起こし位置だったのでスタートには自信を持って行った。全速で回ってしまったので差されたかと思ったが、もってくれて良かった」。中沢のまくり差しを封じ、イン速攻でSG初Vを達成。ガッツポーズでファンの声援に応えた。

 同郷の走りも桐生を後押しした。展示とレースの間に日本選手権競輪(G1)の決勝をテレビ観戦。「知り合いの新田祐大さんが頑張っていたので見たかった。むしろ競輪を見てリラックスできた。助かった」。高校時代に福島で自転車競技に打ち込んでいた桐生は、新田と共に練習した仲。競輪の写真判定中にレースに向かった桐生は、新田のG1初制覇(4日制以上)を聞いて「本当!?うわっ!うれしい」と自らの優勝のように喜んだ。

 100期以降では最も早いSG制覇。しかし、ここまでの道のりは決して平たんなものではない。2度目のSG優出となった13年の福岡オールスター。優勝戦1号艇を手に入れながら、桐生はインからスリットで立ち遅れて6着に敗れた。「福岡で遅れたので、遅れることだけはしたくなかった。あの失敗がなかったら、きょう(22日)は負けていたと思う」。忌まわしき敗戦から1年10カ月。ようやくリベンジを達成した。

 今年の獲得賞金は4745万円となり、ランキングもダントツ。グランプリ(12月18~23日、住之江)参戦は決定的となった。「昨年のグランプリでは悔しい思いをしたので、今年はしっかり準備していきたい。もっと魅せるレース、スタンドが沸くレースをできるようになりたい。ターンでは誰にも負けたくない」。デビュー当時から卓越したターン技術を披露し、上滝和則選手会長が「最もスピードがあるのは桐生君」とトークショーで話したほど。誰もが認める、その旋回力をさらに磨く構え。あくなき進化を求める桐生が15年ボート界を盛り上げる。

 ◆桐生 順平(きりゅう・じゅんぺい)1986年(昭61)10月7日生まれの28歳。福島・学法石川高卒。100期。埼玉支部所属。2007年5月地元の戸田でデビュー。11年8月戸田で初優勝。昨年の戸田ヤングダービーでG1ウイナーの仲間入り。通算成績1713戦473勝19V、SG1V、G1・1V。同期は宮地元輝、和田兼輔、鎌倉涼ら。

 ◇次走 優出した桐生順平、仲口博崇、石野貴之の次走は26日から多摩川G1ウェイキーカップ。松井繁、太田和美、浜野谷憲吾、山崎智也、瓜生正義、池田浩二、平本真之、茅原悠紀らが出場。毒島誠の次走は4月24日からの平和島スポニチ杯。江口晃生、野沢大二、秋山直之らとV争い。中沢和志の次走は26日から徳山G2MB大賞。服部幸男、辻栄蔵、原田幸哉、湯川浩司、篠崎元志らが出場。守田俊介の次走は28日からの丸亀一般戦。勝野竜司、平田忠則、西山貴浩らと優勝を争う。

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