【KEIRINグランプリ】武田、関東の絆で天下獲りだ!

[ 2014年12月30日 05:30 ]

強力な関東ラインから岸和田GP制覇を狙う武田

 今年の競輪No.1の座を争う「KEIRINグランプリ2014」は30日、岸和田競輪場で優勝賞金1億170万円を懸けて11Rで争われる。武田豊樹(40=茨城)はスピードスケートから転向して12年目。6回目の挑戦となる今回は前に平原康多、後ろに神山雄一郎が続く“関東最強ライン”の番手回り。固く、強く結ばれた絆をパワーに変えて初優勝を狙う。

 前日売りで2車単の一桁オッズは2点だけだった。断然の1番人気が(2)(8)で、2番人気は(8)(2)。多くのファンが関東勢の突き抜けスジを支持している。この1年間、競輪界に起こったいろいろなことを踏まえ、その上で武田の栄冠を願っているのだ。

 昨年7月、高知記念の追走義務違反で5カ月間の戦線離脱。さらに今年に入ってからは、選手会騒動による出場自粛が3カ月。走りたくても走れない、アスリートにとっては生き地獄とも言える期間を誰よりも長く味わった。

 いつになったらGPの舞台に戻れるのか。見通しのつかない状況の中、復帰後は競走グレードに関係なく、ただひた向きに勝利を目指して走った。その努力がオールスターで報われた。再び頂上決戦へ。武田の心は感謝と闘争心でたぎっている。

 「何度かグランプリを経験したが特別なものとは決めつけず、いつも通りにやってきた」。自然体。それが長年の経験が導く、究極の心構えなのかもしれない。昨7R後に行われた公開練習後。レースに向け、最後の記者会見でも「準備はできている。あとは優勝を目指すだけです」と言い切った。

 勝利への自信。それは自分一人の力によるものではない。苦楽を共にしてきた平原、そして尊敬すべき大先輩の神山がいる。だから力が湧いてくる。西日本でのGP初開催。風はアウェーだが、だからこそ燃える。不惑を迎えた東のカリスマが関東の絆を武器に、てっぺんを獲りにいく。

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2014年12月30日のニュース