【札幌記念】ハープスター凱旋門予行V!最強古馬寄せつけず完封

[ 2014年8月25日 05:30 ]

凱旋門賞挑戦馬がワンツー!!完璧なレース内容で圧勝したハープスター(左)と、ゴールドシップ(右)

 ハープ、世界挑戦へ万全――。サマー2000シリーズ第4戦「第50回札幌記念」が24日、札幌競馬場で行われた。ハープスターが直線早め先頭から同じく凱旋門賞(10月5日、仏ロンシャン)に参戦するゴールドシップの猛追を3/4馬身退けV。3歳牝馬として22年ぶりに同レースを制した。3着を5馬身突き放し、力の違いを見せつけた凱旋門賞挑戦コンビでのワンツーフィニッシュ。2頭にとって最高の形の壮行レースとなった。

【レース結果】

 2番人気。デビュー以来、初めて1番人気を譲ったハープスターだが、終わってみれば強さが際立った。道中は後方2番手。最後方の1番人気、ゴールドシップの蹄音を感じながらの道中。レースが動いたのは3コーナー過ぎ。ハープが徐々にポジションを上げるとゴールドもすぐに続いた。

 4コーナーで外からゴールドが馬体を並びかけるがそこまで。直線先頭に立ったハープに川田が仕掛けると一瞬でゴールドを3馬身突き放す。「あんなに長く先頭に立ったのは初めて。ビッシリ追った」と鞍上。残り100メートルで再びゴールドが追い上げたが、3/4馬身まで詰め寄るのがやっと。初体験の小回りコース、短い直線もあっさりクリアしてみせた。

 引き揚げてきた川田は大粒の汗。「返し馬でやんちゃしたけれど、それだけ元気があると感じた。向正面でゴールドの位置を確認して、ハープのリズムで上がって行けた」と安どの表情を見せた。

 決して万全といえる状態ではなかった。オークスは左前脚の蹄鉄が外れかけた状態で2着。ノーザンファームの吉田勝己代表は「その影響で、放牧中から蹄の状態があまり良くなかった。ギリギリの状態で、よくここまで間に合った」と明かした。最終追いでも同じ左前を落鉄し、不安説もささやかれていただけに喜びもひとしお。松田博師も「普通の状態でこれだけ走るんだから。もう少しパンとしたらもっと走る」と胸を張った。

 次走は予定通り凱旋門賞。吉田代表は「鞍上は川田で行きます。ゴールドシップやジャスタウェイと一緒に9月20日に出国して、フランスでは(現地で開業する)小林智厩舎の馬房を借ります」と具体的なプランに言及した。世界挑戦、そして頂点へ――。いよいよハープが世界へ旅立つ。

 ◆ハープスター 父ディープインパクト 母ヒストリックスター(母の父ファルブラヴ)牝3歳 栗東・松田博厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績7戦5勝 総獲得賞金3億2924万8000円。

続きを表示

この記事のフォト

2014年8月25日のニュース