“兵庫第4の男”下原、2000勝を

[ 2014年7月4日 05:30 ]

下原騎手

 【地方競馬です!!】先週、大井競馬で意外な初勝利があった。25日3R、ヴァンパイアに騎乗した下原理騎手(36=兵庫・寺嶋)が勝利。「今まで馬券に絡んだこともなかった。それがきょうは4、1、2着。乗せてくれた先生方に感謝です」と控えめな笑みを浮かべた。

 下原といえばチャンストウライ(引退)とのコンビで07年の帝王賞4着。翌08年には佐賀記念で人馬ともにダートグレード初制覇を果たしている。現在、全国リーディング3位(1位木村健、2位田中学、3位川原)までを占める名手ぞろいの兵庫勢の中で、気をはく「第4の男」。そんな男の記念すべき勝利だった。

 だが、競馬の神様は喜びのあとに試練を与えた。「この調子で次も」と気合を入れた最終レースの帝王賞は、最後の直線で競走中止。「これからダートグレードでいい勝負できるようになれば」と期待した相棒・オオエライジン(左前球節部完全脱臼)との悲しい別れに「すみません」とひと言。唇をかんだ。

 3日終了時点で地方通算1564勝(重賞36勝)。「目標は2000勝騎手の仲間入り」。地元で行われている全国の2000勝以上の騎手が集う「ゴールデンジョッキーズC」出場を目指す。肝臓裂傷、頸椎(けいつい)損傷、脱臼、骨折、これまでも何度もケガという試練を乗り越えてきた。今回の南関初勝利、そして相棒の死もすべてを糧にして次の勝利につないでいく。 (秋田 麻由子)

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2014年7月4日のニュース