【宝塚記念】ヒットザターゲット 京都大賞典の“金星”再現だ

[ 2014年6月27日 05:30 ]

ヒットザターゲット

 【G1ドキュメント=26日】本当に人気馬で堅く収まるのか?オサムは枠順が確定する木曜朝になっても、しっくりこない違和感を持ち続けていた。上半期G1を締めくくる宝塚記念だが、思えば第1戦のフェブラリーSから大波乱の幕開け。シンガリ人気コパノリッキーの歴史的な大駆けで3連単94万円馬券。それだけではない。順当決着は桜花賞ぐらいで、NHKマイルCでも2、3着に17番、12番人気が食い込み、続くヴィクトリアMは11番人気に評価を下げたヴィルシーナが復活V。安田記念で2着したグランプリボスの激走(16番人気)も記憶に濃く焼き付いている。

【宝塚記念】

 この宝塚も荒れる――。そう考えるなら、真っ先に取材に向かうべきはヒットザターゲットではなかったか。事実、昨年10月の京都大賞典ではゴールドシップを豪快に差し切っている。あの強烈な一撃が偶然放ったカウンターパンチとは思えない。案の定、担当の清生助手は目を輝かせて迎えてくれた。

 「上がり重点ですけど、ラスト1F12秒0のいい追い切りができました。リフレッシュできてますね。いい意味で馬がボケているというか、いい感じで“抜けて”いる。前向きさと“遊び”がいい具合にせめぎ合ってる感じですかね」

 つまりだ。“大物食い”を果たした京都大賞典の臨戦と仕上げ、そして雰囲気まで再現しようという陣営の策。あの大賞典も宝塚記念以来約3カ月半の休み明け。今回も天皇賞・春の後は鳥取県の大山ヒルズで英気を養い、リフレッシュを最優先させた。

 「使い込むより、休み明けの方がいいですから。宝塚記念は2年連続で11着ですが、今年が一番、馬もしっかりしているし、いい状態だと思います」

 清生助手も大仕事を予感しているようだった。荒れ続けた春G1。大トリも“大どんでん返し”が待っている。

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2014年6月27日のニュース